バリアン,がん患者さんと医療者がともに治療選択する「シェアード・ディシジョン・メイキング(SDM)※」の普及・啓発を支援
〜医師が勧める以外の治療法まで知りたいと思うがん患者さんの割合は74%〜

2019-5-8

バリアンメディカルシステムズ


※SDMとは:患者さん・家族と医療者がエビデンスに加えて,治療オプション,利益と害,患者さんの価値観や希望・状況を共有し,医療従事者と患者さん・家族が一緒に健康に関わる意思決定に参加するプロセス1

がんの放射線治療システムを製造販売する(株)バリアン メディカル システムズ(以下,バリアン)は,2019年5月よりペイシェント・アドボカシー活動の一環として,がん患者さんと医師のよりよいコミュニケーションを支援するための患者支援プロジェクトを始動する2
本活動は,バリアンが2018年6月に公益社団法人 日本放射線腫瘍学会 広報委員会委員長 中川恵一氏(東京大学医学部附属病院 放射線科准教授)の監修のもと実施した調査3にて,患者さんが自身のがん治療選択に関して主治医と充分なコミュニケーションが取れていない可能性が示唆されたことに基づき,その解決を支援するために展開されるもの。
バリアンは学会や医療施設,メディアや患者支援団体など,各ステークホルダーとのパートナーシップを築きながら,「がんになっても自分らしく生きることができる社会」の実現に向けて,シェアード・ディシジョン・メイキングの普及・啓発の支援に取り組んでいく。

シェアード・ディシジョン・メイキング

 

調査について
バリアンが昨年行ったがん患者さんを対象とした調査では,自身のがんについて複数の治療方法(医師が勧めるもの以外の治療方法)を知りたいと思っていた患者さんの割合は74%であった一方で,実際に複数の治療方法に関する説明を受けたと答えた患者さんは44%であった(添付参照)。
本調査結果に関して,中川氏は以下のように述べている。
「本調査では,がん患者さんが治療選択肢について出来るだけ多くの情報を得たいと思っていながら,医師から複数の選択肢が提示されている割合が低く留まる傾向が認められました。手術と放射線治療では,がんの種類によって推奨度が横並びのものや,治療成績に差が少ないものもありますが,実際の限られた診療時間の中ですべての治療選択肢を患者さんに説明するのは困難と言えます。日本のがん治療ではまず臓器別の専門医が治療の選択肢を提示することが圧倒的に多いため,腫瘍内科医や放射線治療医等にセカンドオピニオンを求めることで,治療選択や治療満足度が変わることもあり得ます。」

また,今回のプロジェクト始動にあたって,バリアン代表取締役 ミッチェル・シロン氏は以下のように述べている。
「がん医療の発展とともに,さまざまな治療選択肢が登場しています。生存率や再発率だけでなく,治療中や治療後の仕事や生活スタイルに合わせて,患者さんが納得のいく治療を受けるためには,医師と患者さんがよく相談して治療法を決めるプロセスが大事になります。バリアンでは, “がんになっても自分らしく生きることのできる社会”の実現を目指し,学会や医療従事者,患者団体,産業界と緊密に連携しながら,患者さんが医療者とともに治療法を選ぶシェアード・ディシジョン・メイキング(SDM)普及の支援に取り組みます。」

バリアンは,今後のシェアード・ディシジョン・メイキング(SDM)普及の支援に向け,バリアンが実施した調査結果の提供やイベント協賛等を通じ,各活動に協力していく。

・日本放射線腫瘍学会 プレスセミナー
「放射線治療とセカンドオピニオンに関する意識調査(予定)」
日時:2019年9月25日(水) 15:30. 於:東京都内

・第17回日本臨床腫瘍学会学術集会 Patient Advocate Programランチョンセミナー共催
「納得のいく治療を選ぶために〜シェアード・ディシジョンメイキング〜」
講演:勝俣 範之(日本医科大学武蔵小杉病院 腫瘍内科 教授)
日時:2019年7月18日(木) 11:40.12:30 於:国立京都国際会館
詳細:http://www.m2cc.co.jp/jsmo/2019/pap.html

・市民公開講座 「がんと共に生きる時代の治療選択のヒント 〜放射線治療を中心に〜」
日時:2019年5月11日(土) 13:00.15:30 於:はまぎんホール ヴィアマーレ
主催:市民公開講座実行委員会 共催:神奈川新聞,(株)バリアン メディカル システムズ 他
詳細:https://www.kanaloco.jp/company/pressrelease/entry-155638.html

※添付資料

■ 調査概要
・調査実施時期:2018年6月11日(月)〜6月21日(木)
・調査対象:回答者自身が特定のがんの診断を受け,診断時期を覚えている方:計1,032人

■ 調査結果
Q1:「最初に医師ががんの治療方法を説明する際,あなたは,ご自身の病気に関する以下の情報について,どの程度知りたいと思っていましたか。」
Q2:「最初にがんの治療方法を提示した医師は,どのようなことを説明しましたか。」

調査結果

 

1 中山健夫編著(2017).これから始める!シェアード・ディシジョンメイキング 新しい医療のコミュニケーション.日本医事新報社
2 バリアンは,医療機器製造販売会社として特定の治療法を推奨するものではない。
3 「放射線治療とセカンドオピニオンに関する意識調査」(実施:2018年6月11日〜21日,対象:回答者自身が特定のがんの診断を受け,診断時期を覚えている方,有効回答数:1,032)

 

●問い合わせ先
(株)バリアン メディカル システムズ
マーケティング部
http://www.varian.com/ja

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