マザアス,介護現場のICT化に向けて実証実験を開始
~介護スタッフの働き方改革につなげる~

2019-9-9

介護


ミサワホームグループの介護事業者である(株)マザアスは,運営を担う介護付き有料老人ホーム「マザアス南柏」において,トヨタ自動車(株)未来創生センターが研究している認識技術など,パートナーロボットで培ったロボティクスを活用したケアサポートシステムの実証実験※1を開始する。

厚生労働省によると,介護人材数は団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年度末には約34万人不足※2すると推計されており,介護業界では人材不足が深刻な課題になっている。そうした課題に対して,マザアスではこの3年間,市販化された介護ロボットを導入するなど,介護業務の生産性向上に積極的な取り組みを行っている。

今回行う実証実験では,トヨタ自動車が研究を進める認識技術を活用して介護スタッフが必要な時に居室内の入居者の様子を遠隔より把握できるとともに,スマートフォンアプリ上で全スタッフの位置情報が可視化できることで,ナースコールに対する,近場の介護スタッフによる居室内の状況を踏まえたサービス提供について検証する。また,介護スタッフの移動履歴などにより介護日誌作成を半自動化するなど,事務作業削減の検証なども行う。こうしたICTの活用によって,業務負荷の大きい居室間の移動や記録入力時間の低減が図れるとともに,情報共有の迅速化,遠隔からの入居者の状況把握により,夜間巡視など訪室の業務効率化を目指す。

マザアスは,介護人材不足を解消する策として,生産性の向上にICTは欠かせないと考え,様々な介護ロボティクスを行う企業との関係を構築しながら,介護のICT化におけるプラットフォームの役割を担うことを目指している。今回の実証実験の結果についても,介護スタッフが介護に集中できる環境の構築に活かし,介護品質を維持しながらスタッフ自身の身体的及び精神的な負担軽減を実現するとともに,入居者のQOL向上にもつなげる考えである。

マザアス,介護現場のICT化に向けて実証実験を開始

 

※1 実証実験は2019年8月~2020年5月まで行う予定
※2 厚生労働省「第7期介護保険事業計画に基づく介護人材の必要数について」(2018年度)より

 

●問い合わせ先
(株)マザアス
https://www.motherth.com/

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