JVCケンウッド,非常発報システム「浴室あんしん安全システム」を開発
-ハウスメーカー,浴室・浴槽メーカー,警備会社等の各分野に提案-

2020-9-14

介護

JVCケンウッド


(株)JVCケンウッドは,超音波センサーにより入浴者の頭部位置を計測することで,浴室内死亡事故のリスクを低減する非常発報システム「浴室あんしん安全システム」を開発した。

本システムは,同社独自の超音波を中心としたセンシング技術により入浴者の頭部位置の変化を約3秒で検知。音声アラームにより意識の有無を確認した後,約18秒で外部に発報し,早期の救命活動の可能性を高める。同社は本システムを,ハウスメーカーや浴室・浴槽メーカーをはじめ,発報を受けて駆け付ける警備会社等の各分野に提案する。

●開発意図

近年,超高齢社会の中,浴室での国内年間死亡事故数は約19,000人※1と交通死亡事故の約5倍※2もの発生件数となっており,身近に潜む大きな危険のひとつとなっている。また,COVID-19の感染拡大により,介護施設や銭湯などの利用を控えてやむを得ず自宅入浴となるケースも増えており,今後事故数はさらに増加することが想定される。
このような背景の中,同社はこれまでの音響関連製品の開発で培った超音波技術を活用し,頭部位置の測定により浴室での死亡事故のリスクを低減する非常発報システム「浴室あんしん安全システム」を開発した。これにより危険状態の早期検出を実現し,救助者が救命に駆け付ける時間の大幅な短縮を目指す。

※1:「入浴関連事故の実態把握及び予防対策に関する研究 平成24~25年度総括研究報告書」における入浴中急死者数の推計値
※2:※1と2016年国内年間交通事故死者の比較

●「浴室あんしん安全システム」の概要

本システムは,天井に取り付けた超音波センサーにより入浴者の頭部位置を測定し,頭部位置に変化があった場合,浴槽との位置関係を計測することで,約3秒で溺水等の有無を判断。一次警報として音声アラームで入浴者に通知した後,反応がない場合は約18秒後に浴室外に通報する。そして,警備会社などと連携することで,発報を受けて救助者が駆け付け,早期に救命作業を行うことが可能となる。

超音波センサーにより入浴者の頭部位置を測定

超音波センサーにより入浴者の頭部位置を測定

頭部位置に変化があった場合,溺水等の有無を判断し,音声アラームで本人に通知後,外部に発報

頭部位置に変化があった場合,溺水等の有無を判断し,音声アラームで本人に通知後,外部に発報

 

同社は本システムを,入浴時の安全性を高め,くつろぎの浴室空間を実現するシステムとして,ハウスメーカーや浴室・浴槽メーカー,リフォーム会社,サービス付き高齢者用特定住宅,および発報を受けて駆け付ける警備会社等の各分野に提案することで,他社との協業による早期の事業化を目指す。

 

●問い合わせ先
(株)JVCケンウッド DXビジネス事業部 企画営業2部 第2グループ
TEL 045-444-5719
E-mail: DX_NBDD@jvckenwood.com

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