ホロジックジャパンの全自動遺伝子検査装置「パンサーフュージョンシステム」を『一般財団法人阪大微生物病研究会』が国内初導入
第6波に備え,新型コロナウイルスの変異株スクリーニングをいち早く自動化

2021-10-20

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)

ホロジックジャパン


ウーマンズヘルス分野のリーディングカンパニーであるホロジック社(本社:アメリカマサチューセッツ州)の日本法人であるホロジックジャパン(株)は,ワクチンメーカーであり,登録衛生検査所として各自治体や医療機関で実施される健康診断や臨床検査を担っている「一般財団法人阪大微生物病研究会」(所在地:大阪府吹田市)が,全自動遺伝子検査装置「パンサーフュージョンシステム」を用いて,2021年8月より新型コロナウイルス感染症の変異株スクリーニングの完全自動化を開始したことを発表した。

「一般財団法人阪大微生物病研究会」では,昨夏より同社の全自動遺伝子検査装置「パンサーシステム」を用いて,これまでマニュアル作業(従来法)で行っていた新型コロナウイルス遺伝子検査を自動化することにより,大阪府からの大量の検査依頼へ対応してきた。本年2月からの変異株スクリーニング体制強化に関する大阪府からの通知を受け,通常の核酸増幅検査で陽性となった検体の変異株スクリーニングをスタートしたが,従来法では検査スタッフの手を多く介する手法であった。今回「パンサーシステム」に専用モジュールを追加し「パンサーフュージョンシステム」へアップグレードしたことにより,変異株スクリーニングを完全自動化することが可能になった。従来法から自動化できることでスタッフの作業負担と感染リスクが軽減されるとともに,第5波での変異株スクリーニング数は従来法での検査数と比較して約5倍まで増加した。第6波に備えた,増加するスクリーニングのニーズに対応する体制構築に貢献する。

「パンサーシステム」の国内導入数は70機関,関西では14機関となる。(2021/10/1時点)

[一般財団法人阪大微生物病研究会バイオメディカルサイエンスセンターバイオ技術課 鈴木孝一朗氏のコメント]
子宮頸がんの原因の一つであるHPV遺伝子検査のために使用していた「パンサーシステム」を用いて,新型コロナウイルス遺伝子検査を自動化したのが,昨年の8月でした。従来法から自動化されることで施設の検査キャパシティの大幅な増大が実現し,大阪府の公衆衛生向上に貢献することが出来ました。今年に入って変異型ウイルスによる感染が拡大し検査数が急増する中,変異株スクリーニングではスタッフ5名程度で対応しており,従来法では更なる検査数増大が困難な状況でした。パンサーフュージョン導入による自動化により,従来法での検査数の約5倍まで最大対応できた他,自動化による検査精度の向上や,マニュアル作業により取られていた時間を他の作業に回せるなど,人的リソースの緩和というメリットがありました。今後は,第6波以降の新たな変異株スクリーニングへの迅速な対応,その他ウイルス・細菌の遺伝子検査,研究開発へ活用していくことに期待を持っています。

写真(左)一般財団法人阪大微生物病研究会外観 (中)パンサーフュージョンシステム (右)臨床検査室内観

写真(左)一般財団法人阪大微生物病研究会外観 (中)パンサーフュージョンシステム (右)臨床検査室内観

 

ホロジックジャパンでは今後も「パンサーシステム」と「パンサーフュージョン」の高い拡張性を活かした臨床における遺伝子検査の新たなソリューションを提供し,感染症分野を含む臨床検査の進歩に寄与していく。

[一般財団法人阪大微生物病研究会(BIKEN財団)について]
BIKEN財団は,ワクチンの研究・開発と生産・供給を担う,バイオ・スペシャリティー・ファーマ。1934年の設立以来,社会の要請に応え,数多くの日本初となるワクチンの開発,生産,供給を行うとともに,先進的な臨床検査サービスを提供し,公衆衛生に貢献してきた。検査事業を担うバイオメディカルサイエンスセンターは,大阪府の登録衛生検査所として,各自治体や医療機関で実施される健康診断や臨床検査の受託を通じて健康増進の普及活動と微生物病の予防・治療,公衆衛生の向上に寄与している。
https://www.biken.or.jp/

[パンサー®システム/Panther Fusion®(パンサーフュージョンシステム)について]
〜臨床における核酸増幅法の使用をより多くの施設で可能に〜
「パンサー®システム」は,遺伝子検査の完全自動化を実現した,全自動の遺伝子解析装置。
検体到着後,専用ラックに検体をセットし装置に投入するだけで,核酸の抽出・増幅・検出・結果報告までの一連の工程,および核酸増幅反応によって得られた核酸増幅産物の不活発化処理までを全自動で行う。最初の測定結果はHIV-1,HBV,HCVで2時間40分,他の項目では3.5時間で得られるほか,最大275検体を8時間,500検体を12時間で測定することが可能であり,オペレーターの作業時間を大幅に削減する。
またランダムアクセス機能により,単一のラック内であっても複数の検査項目を測定できるとともに,随時,検体を投入することができるため,それぞれの種類の検体を溜めて待機するなどの手間を省き,最適なワークフローを実現する。必要な機器類をコンパクトに集約した一体型デザインによりラボにおける設置スペースを有効に活用することが可能。

「Panther Fusion®」(パンサーフュージョンシステム)は,「パンサー®システム」を基盤として,「Panther Fusion®」モジュールを追加することにより利用が可能になる。TMA法に加えてPCR法の検査が一台で可能となり,TMA法と同様に,PCR法でも核酸抽出からPCR増幅反応までを完全自動で行う。オープンアクセス機能でラボ毎の自家調製試薬(LDT:Laboratory Developed Test(研究用))の開発をサポートし,ラボのニーズ次第で新型コロナウイルスの変異株測定に迅速に対応可能となる等,多様な検査ニーズを満たす。

販売名: パンサーシステム
医療機器届出番号:13BX10179002001

Panther Fusion(パンサーフュージョンシステム)

 

●問い合わせ先
ホロジックジャパン(株)
https://hologic.co.jp/

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