インテュイティブサージカル,モバイルアプリ「My Intuitive」を日本で提供開始
ダビンチ手術のログデータの可視化により,外科医のスキルと治療成績の向上に貢献

2022-3-2

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低侵襲治療の世界的リーダーで内視鏡手術支援ロボット分野のパイオニアであるインテュイティブサージカル(Nasdaq:ISRG)の日本法人,インテュイティブサージカル合同会社(以下,インテュイティブ)は,外科医向けのモバイルアプリ「My Intuitive (以下,「マイ・インテュイティブ」)」の提供を開始した。

「マイ・インテュイティブ」は,ダビンチサージカルシステムを使用して行われた手術のログデータを可視化して執刀医に提供するアプリケーション。執刀医が自身のモバイル・デバイスに「マイ・インテュイティブ」をインストールした後,ダビンチサージカルシステムに「クラウド・ログイン」してダビンチ手術を執刀すると,自身の症例,手術時間(コンソールタイム),使用したインストゥルメント(鉗子)の種類やその稼働時間などのログデータが集積され,確認することができるようになる。また,自身のデータを類似症例のコンソールタイムや使用インストゥルメントの全国平均と比較することで,自身の手術の傾向やラーニングカーブの確認が可能となることから,手技ならびに治療成績の向上にもつながることが期待される。「マイ・インテュイティブ」は,ダビンチ手術のオンライン・トレーニング・プラットフォームであるIntuitive Learning(インテュイティブ・ラーニング)への入り口としても機能するとともに,専用シミュレーターを利用している場合には,実施した演習やそのスコアの確認等も可能となる。

本アプリでのデータの利用は,データプライバシーに関する法令に準じて行われる。本アプリを介して執刀医に提供されるのは執刀医自身のデータのみであり,執刀医の承諾なしに他者と共有,あるいは公開されることはない。また,患者に関わる一切の個人情報は含まれない。

「マイ・インテュイティブ」は,昨年9月より約20名のダビンチ手術執刀医を対象にパイロット運用を行い,使用感や活用方法のフィードバックを経て,今回本格導入の運びとなった。今後はAIや機械学習データ分析を活用した各種アプリケーションのゲートウェイとしても機能し,より高度な3D手術画像,手術の動画記録やその分析,遠隔症例見学を可能とするアプリケーション等を搭載した,ダビンチサージカルシステムの総合デジタルポータルへと発展する。

「マイ・インテュイティブ」のパイロット導入に参加し,実用化に尽力した順天堂大学医学部 呼吸器外科学講座教授の鈴木 健司 主任氏は次のように述べている。「マイ・インテュイティブのようなツールはこれまでありませんでした。手術のログデータの可視化を通じて自身の手術の傾向や立ち位置がわかるのは,より良いダビンチ手術を目指す上で参考になります。また,後進の教育にも大変有用だと思います」

また,インテュイティブサージカル合同会社社長の滝沢一浩氏は次のようにコメントしている。「当社は,Intuitive ecosystem(インテュイティブ・エコシステム)のデジタル化を強力に推進しています。マイ・インテュイティブはデジタル・エコシステムの入り口となるもので,将来的には,ダビンチ手術の最適化に役立つ適切な情報を,適切なタイミングでご提供できるさまざまなアプリケーションを追加してまいります。マイ・インテュイティブを介して先生方にご自身のデータを分析・活用いただくことで,治療成績の向上に役立てていただきたいと思います」

インテュイティブは,デジタル化によるデータの活用を推進し,引き続きロボット支援手術市場を牽引するとともに,医療現場における4つの課題(Quadruple Aim: 治療成績の向上・患者の満足度の向上・ケアチームの満足度の向上・治療コストの低減)の達成に貢献していく。

 

●問い合わせ先
インテュイティブサージカル合同会社
https://www.intuitive.com/ja-jp

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