ITEM2018 根本杏林堂 ブースレポート 
より使いやすくなったアンギオ用自動注入装置の新製品「PRESS DUO elite」など,造影検査・治療の支援につながる製品をラインアップ


2018-4-18


根本杏林堂ブース

根本杏林堂ブース

根本杏林堂は,「医療安全の向上」と「造影効果による術前支援」をテーマに掲げ,新製品のアンギオ用造影剤自動注入装置「PRESS DUO elite」(薬機法承認済み,発売時期未定)のほか,CT,MRI,超音波に対応した造影剤自動注入装置とその周辺機器,および「CEエビデンスシステム」の新機能などが紹介された。また,ブース中央にはモニタを複数配置。明るくオープンでくつろげる雰囲気の中,クリニカルな提案にゆっくりと耳を傾ける来場者の姿が見られた。

ブース中央のモニタでは導入施設の事例などを紹介

ブース中央のモニタでは導入施設の事例などを紹介

 

ブース側面には実際の造影画像などを写すモニタを設置

ブース側面には実際の造影画像などを写すモニタを設置

 

●スイングアームを採用したアンギオ用自動注入装置の新製品「PRESS DUO elite」

PRESS DUO eliteは,デュアルタイプのアンギオ用造影剤自動注入装置「PRESS DUO」の後継機種。直感的に操作可能なキー形状や,造影剤シリンジを容易かつ確実にセット可能な独自形状のシリンジクランパーなども含め,デザインは従来製品を踏襲しているが,以前よりもコンパクトかつ軽量化が図られたほか,注入装置のヘッド部にモニタを搭載し,造影剤や生理食塩水の残量が表示できるようになった。最大の特長は,支柱に採用されたスイングアームで,注入器を自由な角度で自由な位置に移動させることができる。これにより,術者が使用する時には注入器を手元にセットでき,使用しない時は邪魔にならないよう,注入器を縦向きにしておくこともできる。
また,低濃度造影剤を使用するCTライクイメージング検査に対応し,コンソールモニタのタッチ操作だけで造影剤の希釈比率を自由に変更できるほか,2017年に発表したシングルタイプの「PRESSPRO GEO-150」と同様に,コンソールにて部位選択を行うだけで,検査内容に応じた注入プロトコールが視覚的にわかりやすく選択可能である。

アンギオ用造影剤自動注入装置の新製品「PRESS DUO elite」

アンギオ用造影剤自動注入装置の新製品「PRESS DUO elite」

 

スイングアーム:術者使用時は手元にセット

スイングアーム:術者使用時は手元にセット

 

スイングアーム:不使用時には注入器を縦向きにしておくことができる。

スイングアーム:不使用時には注入器を縦向きにしておくことができる。

 

コンソールでは造影剤の希釈比率を自由に変更可能

コンソールでは造影剤の希釈比率を自由に変更可能

 

●CT用自動注入装置「DUAL SHOT GX7」と「CEエビデンスシステム」が新機能を搭載

CTコーナーでは,2つの新機能が中心に紹介された。
デュアルタイプのDUAL SHOT GX7に,新たに“LDI(Low Dose Injection)モード”が搭載された。これは,造影剤の濃度設定が容易に行える機能で,腎機能低下症例や,低管電圧,dual energyなど,低濃度造影剤での検査に有用である。コンソールモニタ上の濃度ボタンをタッチして濃度(通常量の20%,50%など)を設定すると,造影剤と生理食塩水の必要量が自動で投与される。
CT用注入装置対応のCEエビデンスシステムには,新機能として「指示薬連携」が追加された。CEエビデンスシステムでは,以前からRISとの連携により患者情報を取得し,腎機能値や副作用履歴が表示されていたが,新たに指示薬が表示されるようになった。注入装置に造影剤シリンジをセットした際に,シリンジのICタグを読み取り,造影剤が誤っている場合にはモニタ上にアラートが表示される。これにより,指示薬の取り違えが防げるほか,患者情報取得前にシリンジをセットすると取得を促す表示が出るため,情報の取り忘れを防止することができる。

CT用造影剤自動注入装置「DUAL SHOT GX7」

CT用造影剤自動注入装置「DUAL SHOT GX7」

 

LDIモードの設定画面

LDIモードの設定画面

 

CEエビデンスシステムの指示薬連携の画面

CEエビデンスシステムの指示薬連携の画面

 

指示薬連携のアラート表示画面

指示薬連携のアラート表示画面

 

●MRIコーナーではCEエビデンスシステムのMRI用注入装置への対応などをアピール

MRIコーナーでは,スタンドから本体まですべて非磁性体の部品で構成されているMRI用造影剤自動注入装置「Sonic Shot 7」が展示され,CEエビデンスシステムが対応したことや,MRI対応のエクステンションチューブ「SPIRAL FLOW TUBE」が紹介された。
CEエビデンスシステムの主な機能はCT用と同様であるが,MRI用では副作用歴,腎機能値に加え,腎機能測定日が表示され,それぞれ独立してアラートを設定することができる。医療機関では通常,腎機能の測定日からある一定期間を過ぎると結果を無効とするが,有効か無効かを一目で判断できるほか,副作用情報の項目をタッチすれば,副作用のあった薬剤名と副作用のグレードが確認でき,造影検査実施の可否の判断に寄与する。
また,SPIRAL FLOW TUBEは,造影剤の流路に対して生理食塩水を横から流し込んでチューブ内にらせん流を発生させることで,比重の異なる生理食塩水と造影剤をしっかりと撹拌することができる。MRI用では,チューブにクランパーを取り付けることで生理食塩水の造影剤側への逆流を防ぎ,手で操作しながら生理食塩水の量を調整することが可能である。

MRI用造影剤自動注入装置「Sonic Shot 7」

MRI用造影剤自動注入装置「Sonic Shot 7」

 

CEエビデンスシステムのMRIへの対応

CEエビデンスシステムのMRIへの対応

 

副作用情報の表示画面

副作用情報の表示画面

 

MRI対応のエクステンションチューブ「SPIRAL FLOW TUBE」

MRI対応のエクステンションチューブ「SPIRAL FLOW TUBE」

 

●フットスイッチによる注入操作が可能な超音波用注入装置「Sonazoid Shot S」

このほか,超音波造影剤ソナゾイド専用の注入装置であるSonazoid Shot Sが展示された。フットスイッチによる注入操作を可能としたことで,従来は2名で行っていた超音波検査を1人で行えるようになったほか,1分間に1回,容器を左右に180°ずつ回転させる機能を備えたことで分離を防ぎ,手動では困難だった定速・定量の注入を可能としている。

超音波造影剤ソナゾイド専用の注入装置「Sonazoid Shot S」

超音波造影剤ソナゾイド専用の注入装置「Sonazoid Shot S」

 

●お問い合わせ先
社名:株式会社 根本杏林堂
住所:東京都文京区本郷2-27-20 本郷センタービル3F
TEL:03-3818-3541
URL:https://www.nemoto-do.co.jp/


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