ITEM2021 バルコ ブースレポート 
マルチモダリティ対応の新製品「Nio Fusion 12MPディスプレイ」やハイレベルな映像配信を実現する”Nexxis 4K”をアピール


2021-5-11


バルコブース

バルコブース

バルコは,例年通りブースを医用画像表示ディスプレイソリューション,映像配信・画像統合ソリューション,サージカルディスプレイソリューションの各コーナーに分けて展示を行った。医用画像表示ディスプレイソリューションコーナーでは,マルチモダリティ対応の新製品「Nio Fusion 12MPディスプレイ」やPACS向けカラーディスプレイ「Coronis Fusion 6MP」などの最新のディスプレイ群を展示した。また,映像配信・画像統合ソリューションコーナーでは,非圧縮無遅延4K外科画像伝送ソリューション“Nexxis 4K”と”Nexxis WorkSpot”による映像配信環境を再現。検査室と操作室,施設内外のスムーズかつ効率的な通信やワークフローを実現するシステムがPRされた。

●KVM機能で省スペース化が可能な新製品「Nio Fusion 12MPディスプレイ」

医用画像表示ディスプレイソリューションの目玉となったのは,2021年1月に販売が開始されたマルチモダリティ対応カラーディスプレイ「Nio Fusion 12MPディスプレイ」である。同社の「Fusion」シリーズの最新機種で,仕切りのない30.9インチのワイド画面に多様なモダリティ画像を1画面に表示できる。同社が世界で初めて開発した12MPディスプレイ「Colonis Uniti」に続く12MPディスプレイとして,Colonis Unitiで培った多くの独自機能をサポートする。
Nio Fusion 12MPディスプレイの最大の特長は,2台のワークステーションを切り替え可能なKVM機能である。背面のボタンを押すだけで画面の切り替えが可能で,同じキーボードやマウスを使用したまま,別のノートPCの画面に切り替え,操作できるため,省スペース化や設備投資の削減に貢献する。近年の傾向として,省スペースで効率の良い読影サポートシステムが求められているが,Nio Fusion 12MPディスプレイはそれに合致したソリューションと言える。また,カラー階調補正技術“SteadyColor”を搭載し,NPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構より適合モニタとしての認定を受けている。さらに,輝度・諧調の常時自動補正を行う“i-Guard”センサーをモニタ前面に搭載,常に最適な表示環境を維持できる。
ブースでは,Nio Fusion 12MPディスプレイやCoronis Unitiのほか,PACS向けディスプレイとして高輝度・ハイコントラストを誇る30インチカラーディスプレイ「Coronis Fusion 6MP」などのラインアップが展示された。

2021年1月発売のマルチモダリティ対応カラーディスプレイ「Nio Fusion 12MPディスプレイ」

2021年1月発売のマルチモダリティ対応カラーディスプレイ「Nio Fusion 12MPディスプレイ」

 

12MPカラーディスプレイ「Coronis Uniti」

12MPカラーディスプレイ「Coronis Uniti」

 

30インチカラーディスプレイ「Coronis Fusion 6MP」

30インチカラーディスプレイ「Coronis Fusion 6MP」

 

●4K/3D映像も遅延なく送信する外科画像伝送ソリューション“Nexxis 4K”

サージカルディスプレイソリューションのコーナーでは,非圧縮無遅延4K外科画像伝送ソリューション“Nexxis 4K”による画像伝送環境を4K/3D超高精細ディスプレイやタッチパネルなどとともに再現,展示した。Nexxis 4Kは,光ファイバーケーブルを用いて,画像を4K解像度で非圧縮,無遅延の状態で伝送する。光ケーブル接続のため距離の制約も少なく,電気メスなどのノイズの影響をほとんど受けないことが特長である。2012年の発売以来,全世界で3000以上の医療施設で導入実績がある。Nexxis 4Kは3D映像も無遅延,高品質な配信を実現する。ブースでは,サージカルディスプレイ「MDSC-8232 M3D」で奥行き感と色を忠実に再現する内視鏡画像が体験でき,来場者の注目を集めた。また,55インチ(MDSC-8358),27インチ(MDSC-8427)のサージカルディスプレイや,12.5インチのタッチパネル「MUIP-2112」なども展示された。

操作室ワークフロー改善ソリューション”Nexxis WorkSpot”も紹介された。Nexxis WorkSpotは,複数のソースからの画像情報を1台のディスプレイ上で統合表示できる。直感的なインターフェイスで,表示するソースやレイアウトを容易に選択・変更でき,操作室のワークフローを大幅に改善する上,操作室のモニタ設置数を減らすことができ,省スペース化や低コスト化にもつながる。2020年に発売され,主に血管撮影室での運用を想定している。
さらに,Nexxisにより検査室と操作室の映像ネットワークを1つに統合可能なため,コスト面でも有用である。また,カンファレンスルームや講堂などへの画像配信ソリューションとしても有用であり,操作室やカンファレンスルームなどから,マイクを通じて検査室に音声で指示を出すことも可能である。

Nexxis 4Kでつながる手術室のディスプレイを再現。タブレット以外はすべて4K対応のディスプレイで構成されている。

Nexxis 4Kでつながる手術室のディスプレイを再現。タブレット以外はすべて4K対応のディスプレイで構成されている。

 

サージカルディスプレイ「MDSC-8232 M3D」は4K3D表示が可能。Nexxis 4Kにより,遅延なく表示される。

サージカルディスプレイ「MDSC-8232 M3D」は4K3D表示が可能。Nexxis 4Kにより,遅延なく表示される。

 

操作室ワークフロー改善ソリューション”Nexxis WorkSpot”。レイアウト候補(上部)やソース(右)を自由に選択,配置できる

操作室ワークフロー改善ソリューション”Nexxis WorkSpot”。レイアウト候補(上部)やソース(右)を自由に選択,配置できる

 

●リモート会議を活発にするワイヤレスコンファレンスソリューション「ClickShare CX」

ワイヤレスプレゼンテーションシステム「ClickShare」をリモート会議向けに進化させた「ClickShare CX」シリーズも展示された。ITEM2019でも紹介されたClickShareは,PCに「ClickShareボタン」をUSB接続し,ベースユニットをつないだディスプレイに投影することが可能なシステムで,ワンクリックで画像切り替えが可能なことに加え,ケーブルレスな点がメリットである。今回紹介されたClickShare CXは,USB接続のカメラやマイクなどの周辺機器をベースユニットに統合してコントロールすることが可能になった。SkypeやZoomなどのソフトウエアに依存せずリモート会議などに活用でき,会議のスムーズな進行を助け,議論を活発にすることが可能なソリューションである。

「ClickShare CX」のベースユニット

「ClickShare CX」のベースユニット

 

PCに「ClickShareボタン」をUSB接続して使用する

PCに「ClickShareボタン」をUSB接続して使用する

 

●お問い合わせ先
社名:バルコ株式会社
住所:東京都大田区平和島5-1-1 ヤマトインターナショナルビル8F
TEL: 03-5762-8720
URL:https://www.barcohealthcare.jp


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