RSNA2025 コニカミノルタ - X-ray
ローカライズされたX線撮影装置や全機種へのDDRの搭載など,米国向けの市場戦略をアピール
2025-12-4
天井走行式X線撮影装置「KDR Flex」
Konica Minolta Healthcare Americas, Inc.(コニカミノルタ)のX-rayのエリアでは,X線撮影装置は天井走行式X線撮影装置「KDR Flex」,UアームX線装置「KDR Advanced U-Arm(KDR AU)System」,移動型X線撮影装置「mKDR Xpress」(日本国内では「AeroDR TX m01」として展開)が展示された。また,製品展示は行われなかったが,新製品として「KDR FMT/FMT+(床走行式撮影装置)」が,デモ用モニタで紹介された。
コニカミノルタは,2014年にX線撮影装置の開発企業であるViztek社を買収し,地元のニーズに応える製品開発に取り組んできた。ハイエンドで大学病院など大病院向けのKDR Flexから,小規模医療機関などを対象としたKDR FMT/FMT+(床走行式撮影装置)まで,幅広い層に向けた製品をラインアップしている。さらに,日本と異なる特徴として,全機種へのX線動態撮影(Dynamic Digital Radiography:DDR)の搭載が可能なことが挙げられる。米国では,DDRを用いた「シネラジオグラフィ」の項目で診療報酬が加算可能なことから,臨床でのDDRのニーズが高い。また,米国で使用するコンソール「Ultra DR Software」がこれらすべてのX線撮影装置を制御することが可能となっており,どの装置においてもまったく同じ操作性で使用することができる。
UアームX線装置「KDR Advanced U-Arm(KDR AU)System」
移動型X線撮影装置「mKDR Xpress」(日本国内では「AeroDR TX m01」として展開)
新製品の「KDR FMT/FMT+(床走行式撮影装置)」はデモ用モニタで紹介
今回の展示では,移動型X線撮影装置mKDR XpressとDDRの組み合わせによる活用例として,嚥下機能評価が紹介された。急性期病院では,特にICUにおいて,術後の患者の嚥下機能評価が必須となっている。透視装置のある撮影室まで移動できない患者の場合,ベッドサイドで嚥下機能を評価する必要があるが,実際には通常の移動式の一般撮影装置では評価することができない。そこで,ベッドサイドでのDDRによる嚥下機能評価のニーズがグローバル全体で顕在化しており,今回の展示では,コンソールのモニタに嚥下評価の動態画像を表示して,来場者に有用性がアピールされた。
全機種共通のコンソール「Ultra DR Software」の画面
mKDR Xpressのコンソール画面で嚥下機能評価の画像を紹介
なお,今回,「AeroDR」は,ガラスレスタイプで軽量な「AeroDR GL」(日本国内では「AeroDR swift」として展開),動態撮影が可能な「AeroDR Carbon」(日本国内では「AeroDR fine motion」として展開),「AeroDR PDR」が展示された。
「AeroDR」は軽量タイプ,動態撮影対応,低コストな製品の3種類を展示
