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ITEM2013 GEヘルスケア・ジャパン ブースレポート“at work for a healthier world”をテーマに,国内初の自走式アンギオ装置など新製品を多数発表

2013-5-2

GEヘルスケア・ジャパンブース

GEヘルスケア・ジャパンブース

GEヘルスケア・ジャパンは,“at work for a healthier world〜われわれは患者さんのために最善を尽くすことに誇りを持つ〜”をテーマに展示を行った。ITEM 2013初日の4月12日(金)には,午前10時30分から,今回の展示の目玉である国内初の自走式アンギオ装置「Discovery IGS 730」の新製品発表デモンストレーションが行われた。冒頭,同社代表取締役社長兼CEOの川上 潤氏が挨拶に立ち,「当社はこれまで,高齢化社会に対応するさまざまなソリューションの開発を行ってきたが,その成果の1つとしてDiscovery IGS 730を開発した。高齢化社会において重要となる非侵襲的な治療を行うためのハイブリッドORに最適化された,まったく新しいソリューションであり,安全・安心・清潔な環境をいかに提供していくか,このデモンストレーションで実感していただきたい」と述べた。このほか,患者さんへのやさしさを追究したケアリングデザイン採用のMRIやCT,SPECT/CT,ワークフローを大幅に改善するビューワなど,日本の医療が抱えるさまざまな課題を解決するための新製品が豊富にラインナップされた。

川上 潤 代表取締役社長兼CEO

川上 潤
代表取締役社長兼CEO

 

●X線:ハイブリッドORに最適化された自走式アンギオ装置「Discovery IGS 730」を発表

自走式アンギオ装置「Discovery IGS 730」

自走式アンギオ装置「Discovery IGS 730」

X線では,血管撮影装置の新製品として,ハイブリッドORに最適化された自走式アンギオ装置「Discovery IGS 730」が展示され,注目を集めた。血管撮影装置は現在,床置き式か天井走行式が一般的だが,Discovery IGS 730では,それぞれが持つ課題の解決をめざし自走式が採用された。レーザーガイド技術を駆使し,装置本体の背面に設置されたモニタで位置番号を選択し,ハンドスイッチを押し続けるだけでプリセットされた位置まで簡単に移動させることができる。従来の床置き式装置では対応できなかった横方向への移動や完全な退避も可能なほか,天吊り式で問題となっていた,アームが天井を走行する際のホコリの落下もなく,シーリングペンダント等のレイアウトを自在に組むことも可能である。また,Cアームの位置制御は床置き式と同等の精度で可能なほか,Cアームをテーブルから退避させたり,退避直前の位置に戻すこともワンボタンで可能である。
安全性の面でもさまざまな配慮がなされている。装置の駆動部には特殊なセンサーが設置されており,装置の移動中に周辺機器と接触した場合は速やかに停止するほか,フラットパネル前面に搭載された静電容量センサーが患者との距離を感知し,フラットパネルを自動的に密着・退避させることができる。対象領域は,胸部・腹部大動脈瘤や心臓の構造疾患の治療などで,経皮的大動脈弁植えこみ術の術前計画用アプリケーション“Valve Planning”や,心拍の影響を抑えた重ね合わせ画像でより安全な心臓治療をサポートするアプリケーション“Heart Vision”などの最先端アプリケーションが搭載されており,操作性や設置性に優れるだけでなく,高精細画像を基に高精度な手技を支援する。

「Discovery IGS 730」の実際の動き

「Discovery IGS 730」の実際の動き

 

●MRI:Caring Designをコンセプトとした新製品「Optima MR360 Advance」「Brivo MR355 Inspire」を展示

Caring Designが採用されたOptima MR360 Advance 1.5T

Caring Designが採用された
Optima MR360 Advance 1.5T

同社はここ数年,“ヒューマナイジングMR”を開発コンセプトに取り組んできたが,今回は新製品として「Optima MR360 Advance 1.5T」と「Brivo MR355 Inspire 1.5T」が展示された。患者さんへのやさしさを追究し,人間工学に基づいたCaring Design(ケアリングデザイン)をコンセプトとしている。両手で包み込むような外観にはウッドパネルが採用されているほか,ガントリ内には明るいLEDライトを配置するなど,柔らかいトーンを演出。また,ガントリ開口部にはワイドフレアというガントリ開放性の高いデザインが採用されており,最も開口径の狭い部分が短くなることで60cmのボア径でも70cmボアに劣らない開放感が得られ,同時に高い磁場均一性を実現した。寝台は49cmの高さにまで降下可能で,高齢者や身体の不自由な患者さんでも容易に乗り降りが可能となった。

Optima MR360 Advance 1.5Tは,プレミアム〜クリニカルの装置として位置付けられており,アプリケーションの面でも“Needle-Free”をコンセプトに患者さんへのやさしさが追究されている。頭部の脳灌流を非造影で3D撮像可能な“3D ASL”のほか,肝臓組織の相対的な硬さをカラー表示するMRエラストグラフィ“MR Touch”,肝臓の脂肪含有率をマッピングできる“IDEAL-IQ”,非造影MRA“Inhance Suite”など,非侵襲アプリケーションが多数搭載された。経済性にも優れており,必要電源容量は25kVAですむなど,高機能と高い経済性を両立している。一方,Brivo MR355 InspireはOptima MR360 Advanceの兄弟モデルであり,よりクリニカルな場面で有用性を発揮する装置となっている。

このほか会場には,日本国内薬事未承認の“Silent Scan”が体感できるコーナーが設置された。Silent Scanは撮像音を大幅に低減するだけでなく,TEによって水分子が広がることによる信号の低下を,TEを0にすることでなくす“0 TEイメージング技術”が採用されており,特にMRAの画質が大幅に向上する。従来のMRAではまったく改善できなかった部分であり,臨床稼働への期待は大きい。

2012年に提供が開始されたMRエラストグラフィ“MR Touch”

2012年に提供が開始された
MRエラストグラフィ“MR Touch”

Silent Scanの実際の音が体感できるコーナーが設けられた。

Silent Scanの実際の音が体感できる
コーナーが設けられた。

 

●Healthcare IT:新ビューワ「Centricity Universal Viewer」の画面レイアウト学習機能を中心に紹介

Centricity Universal Viewer

Centricity Universal Viewer

同社は現在,地域医療連携を見据えた3か年計画の医療ITプロジェクトに取り組んでいるが,その第1弾の製品として,読影医の負担を軽減し,読影医と臨床医の連携を強化する完全Webベースの新ビューワ「Centricity Universal Viewer」を発表した。過去画像との比較機能の充実,Advantage Workstation(AW)のアプリケーションの統合,画面レイアウト学習機能の3つが大きな特長となっている。なかでも最大の特長は画面レイアウト学習機能“スマート・リーディング・プロトコル”である。従来,放射線科医が読影を行う場合は,検査ごとに画面上の画像の配置を手作業で行うか,事前にレイアウトをテンプレート化するなどの煩雑な作業が必要だったが,スマート・リーディング・プロトコルでは,実際に医師が画像を配置して読影した際に学習ボタンをワンクリックするだけで,そのレイアウトを学習させることができる。従来のようなテンプレート化を行っていた際は,メーカーごとに検査種別の表記が異なり,適切な画像が思い通りに表示されないこともあったが,スマート・リーディング・プロトコルではDICOMヘッダ情報に加えオーダー情報などを学習して解析するインテリジェントなエンジンにより,医師が検査を選択すると,おすすめ度順のリストが自動的に提案されるため,その中から好みのレイアウトを選択するだけですむ。レイアウトの修正やテンプレートの登録も可能で,読影効率の改善に大きく貢献する。

また,AWのアプリケーションを統合したことで,2D画像と3D画像を同一画面上に表示可能となった。統合されたアプリケーションとして,抗がん剤治療の効果判定に有用な“OncoQuant”や,形態画像と機能画像を重ね合わせて比較参照する“Integrated Registration”が紹介された。

Centricity Universal Viewerを第1弾の製品として開発した3か年計画の医療ITプロジェクトでは,現在,放射線部内のワークフローの改善につながる製品や,病院全体のコミュニケーションおよび地域連携を強化する製品の開発が進められているという。

 

●CT:Optima CTシリーズの新製品3機種が登場

Discovery CT750 HD FREEdom Edition

Discovery CT750 HD FREEdom Edition

CTは,「Discovery CT750 HD FREEdom Edition」(以下,FREEdom Edition)と,新製品の「Optima CT660 Discovery Edition」が展示された。FREEdom Editionは,心臓検査機能を強化したCT装置として2012年に発売された同社CTの最上位機種。検出器にはガーネットを採用して,超高分解能を実現し,心臓を含む全身領域で高速撮影/高画質を提供するほか,高速kVスイッチング技術によりdual energy imaging“Gemstone Spectral Imaging(GSI)”が可能となっている。新製品のOptima CT660 Discovery Editionには,このFREEdom Editionの動き補正技術“SnapShot Freeze”と,単純撮影時などの息止め時のデータなどを利用し,管電圧・管電流・撮影方式・撮影ピッチ・再構成方法・再構成位相などを全自動設定する“SnapShot Assist”が搭載され,心臓検査を強化し,かつ,より臨床で使い勝手の良い装置として開発された。CT撮影は診療放射線技師の技量によって左右されてしまうところがあるが,SnapShot Assistでは,患者の体重,身長,心拍数,心拍変動などの状態を踏まえて,患者の状態をリアルタイムで見ながら最適な撮影条件を作ることができる。

また,Optima CT660シリーズの新製品として「Optima CT660 Pro Advance」「Optima CT660 Advance」の2機種が発表された。Optima CT660 Discovery Edition を含む3機種は,Optima CT660 FDシリーズをベースに国内の医療機関の声を反映した製品として国内で開発・製造された。Optima CT660 Pro AdvanceとOptima CT660 Advanceの2機種には,寝台を高速に往復させながら500スライスの4D収集を可能にする“Volume Helical Shuttle”が新たに搭載されている。Volume Helical Shuttleは従来,広範囲のダイナミックCT撮影を目的に開発されたが,現在では整形領域にて関節を動かしながら撮影して四次元的に見るために用いられることが多くなってきているという。このように,Optima CT660シリーズは,これまでの臨床使用経験を経て,従来とは異なる新しい価値とより最適な使い方を提供することが大きなテーマとなっていた。

AWではCTコロノグラフィの読影をアシストする新機能として“Digital Contrast Agent(DCA)”が紹介された。DCA は病変が疑われる球状の部分をハイライトする機能で,ITEM前日に行われたJRC2013「CTコロノグラフィ トレーニングコース」のハンズオンでは,100%の病変に対してDCAが機能したという。このほか,CTブースでは,同社装置に限らずすべての放射線検査機器の線量を一元管理するシステム“Dose Watch”(国内未発売)が参考出展された。

新製品のOptima CT660シリーズ

新製品のOptima CT660シリーズ

CTコロノグラフィの読影をアシストするDigital Contrast Agent

CTコロノグラフィの読影をアシストする
Digital Contrast Agent

 

●核医学:吸収補正用CTを搭載したSPECT/CTの新製品「Optima NM/CT 640」を新たにラインナップ

吸収補正用CTを搭載したSPECT/CTの新製品Optima NM/CT 640

吸収補正用CTを搭載したSPECT/CTの新製品
Optima NM/CT 640

核医学では,SPECT/CTの新製品として「Optima NM/CT 640」が展示された。同社は2011年に診断用CTを搭載したSPECT/CT「Discovery NM/CT 670」,2012年にはSPECT「Discovery NM 630」をリリースしたが,吸収補正用CTを搭載したOptima NM/CT 640の販売を開始したことで,診断用・吸収補正用CT搭載SPECT/CT装置とSPECT装置という,3種類すべてがこの2年間で新たにラインナップされたことになる。現在,ガンマカメラ検査数の減少に伴い,この3種類すべてをラインナップしているメーカーはほとんどないため,同社は今回,ユーザーの用途に合わせた3機種をすべて提供できる点を強くアピールしていた。

Optima NM/CT 640は,低線量,高画質,高速スキャンを高次元で融合させた新開発の吸収補正用CTを搭載しており,被ばくの低減と撮影時間の短縮が図られている。また,SPECT装置に搭載された“Elite NXT検出器”により,内部の光電子増倍管や電気回路を一新することで電気ノイズを削減し,高画質と高い安定性を実現している。さらに,画像処理用ソフト(コリメータ・検出器応答関数補正ソフト)“Evolution”(オプション)を搭載することで,撮影時間の大幅な短縮とさらなる画質向上が図られ,検査効率や検査環境の改善が可能となる。

●US:単結晶コンベックスプローブを搭載した「LOGIQ E9 with XDclear」を発表

USは,2013年4月1日に販売が開始された「LOGIQ E9 with XDclear」が展示された。最大の特長は,シングルクリスタル(高密度単結晶)を採用した国内開発の新型プローブ「XDclear Transducer」で,その名称は製品名にも冠されている。電気信号と音の変換効率に優れたシングルクリスタルを採用したことで,セラミックを使用した従来のプローブと比較して分解能が向上し,それを維持した状態で,従来はトレードオフの関係にあったペネトレーションが大きく改善されている。加えて,これまで無駄になっていた音響エネルギーを有効活用する“アコースティックアンプリファイヤー技術”と,プローブ表面の温度上昇を抑えて最大限の出力を可能にする“クールスタック技術”が搭載されたことで,XDclear Transducerと相まって,より広範囲にわたる均一な高精細画像の描出が可能になった。これにより,肝臓や膵臓など消化器疾患などの早期発見や,RFAの治療支援などに大きく貢献すると期待されている。

一方,LOGIQ E9 with XDclearの超音波診断装置本体では,ワークフローの改善が図られたほか,新たにエキスパートツールが搭載された。なかでも,エキスパートツールとして新たに搭載された“Active Tracker機能”を,シブコ社製の「omniTRAXブラケット」と組み合わせて使用することで, CTやMRIなどの画像と超音波画像とのフュージョン機能“Volume Navigation”の位置合わせがきわめて容易に行えるようになった。

LOGIQ E9 with XDclear

LOGIQ E9 with XDclear

 

緑色のツールはシブコ社製の「omniTRAXブラケット」

緑色のツールはシブコ社製の
「omniTRAXブラケット」

シングルクリスタルを採用した新型先進プローブ

シングルクリスタルを採用した新型先進プローブ

 

お問い合わせ先:
GEヘルスケア・ジャパン株式会社
〒191-8503 東京都日野市旭が丘4-7-127
TEL カスタマーコールセンター 0120-202-021
www.gehealthcare.co.jp

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