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ITEM2015 アドバンスト・メディア ブースレポート「AmiVoice Exシリーズ」発売から10周年。新製品であるクラウド型音声入力サービス「AmiVoice CLx」を中心に,新サービスの紹介や新しいオプションデバイスを展示

2015-4-24

アドバンスト・メディアブース

アドバンスト・メディアブース

アドバンスト・メディアは,医療業界における音声認識システムの先駆者として,放射線科に限らず幅広い分野にサービスを展開してきた。今回は,医療用の音声入力システム「AmiVoice Exシリーズ」が10周年を迎えたことから,ロゴや動画で「10th」を強調したデザインのブースを出展した。
 展示では,2015年1月にリリースした医療・介護向けのクラウド型音声入力サービス「AmiVoice CLx」を中心に,放射線科読影診断レポート向けの音声入力システム「AmiVoice Ex7 Rad」と,導入ユーザー向けのオプションデバイスであるワイヤレスハンドマイク「Philips SpeechMike Air LFH3000」の3製品を紹介した。(4月17日取材)

「AmiVoice Exシリーズ」10周年を記念したロゴやマークを強調していた。

「AmiVoice Exシリーズ」10周年を記念したロゴやマークを強調していた。

 

 

● いつでもどこでも音声入力で業務を行うことができるクラウドサービス「AmiVoice CLx」

「AmiVoice CLx」は,クラウドサービスで音声入力機能を提供する,医療・介護向けのクラウド型音声入力サービス。医療用の専門用語に対応した音声入力システムを搭載しており,「AmiVoice Ex7シリーズ」と同じ使い勝手で利用することができる。
 AmiVoice CLxの特長は,「いつでもどこでも」音声入力が使える点と,初期投資がかからない「手軽」な利用料。従来は,端末ごとにローカルでのユーザー認証だったため,院内での使用を前提としていたが,AmiVoice CLxでは,インターネットにアクセスできる環境であれば,クラウドサーバを介してユーザー認証が行えるようになった。自宅や出張先などの院外でも専門用語に対応した音声入力ができるようになるため,作業効率の向上が期待できる。医療用の専門用語に対応した辞書は放射線科に限らず,看護,薬剤,介護など各分野に適した辞書を搭載可能で,その認識精度も高い。そのため,音声入力中にひとつひとつ入力状況を確認する必要性が低く,読影レポートなどでは画像モニタだけを注視して入力していくことができる。また,キーボードでの文字入力よりも短時間で入力でき,業務効率が向上する。院内でインターネットにアクセスできない端末を想定し,院内にサーバを設置するオンプレミスでの提供にも対応する。また,月額使用料という料金体系で初期設備投資がかからず,複数端末での利用でも料金は変わらないというメリットもある。

既存ユーザーも導入しやすい使い勝手の「AmiVoice CLx」

既存ユーザーも導入しやすい使い勝手の「AmiVoice CLx」

いつでもどこでも専門用語に対応した音声入力が行える点が最大の特長。月額使用料という料金体系で初期投資を抑えることもできる。

いつでもどこでも専門用語に対応した音声入力が行える点が最大の特長。月額使用料という料金体系で初期投資を抑えることもできる。

 

● クラウドを利用することで利便性が向上する「AmiVoice Ex7 Rad」

「AmiVoice Ex7 Rad」は,放射線科読影診断レポート向けに最適化された,放射線科の専門用語に特化した辞書を搭載した製品。専門用語に対応した辞書は,年に一度,ユーザーからの意見も取り入れた上で,使い勝手の良い製品になるようバージョンアップが行われる。ソフトウエアはスタンドアローン型のほか,クライアントサーバ型での構成も提供している。
 今回の展示では,クラウドを利用した新サービスを紹介した。「AmiVoice Ex7」では,独自の単語登録やテンプレートを作成することでユーザーが使いやすいようにカスタマイズすることができる。しかし,このユーザープロファイルデータは端末に保存されているため,異なる端末では新たに設定し直す必要があった。今回,ユーザープロファイルデータをクラウドサーバ上に保存し,異なる端末間でプロファイルデータを共有できるサービスを開発し,今秋を目処に提供を開始する予定で検討が進められている。また,Windows 10への対応や,タブレット用レイアウトモードへの対応も検討されている。

放射線科の読影診断に特化した音声入力辞書を搭載した「AmiVoice Ex7 Rad」

放射線科の読影診断に特化した音声入力辞書を搭載した「AmiVoice Ex7 Rad」

新しい保守サービスについては,今秋を目処に検討されている。

新しい保守サービスについては,今秋を目処に検討されている。

 

● コードレス化により使い勝手が向上した「Philips SpeechMike Air LFH3000」

今回新しい音声入力装置として,「Philips SpeechMike Air LFH3000」(以下,LFH3000)が展示された。LFH3000は2011年10月よりAmiVoiceに搭載されていた「Speech Mike Pro LFH 3200」(以下,LFH3200)と同等の機能を持ったワイヤレスハンドマイク。有線ハンドマイクでは,使用している医師から「コードが邪魔になる」という意見があったため,LFH3000では,Bluetoothを採用し,音声入力はレシーバーと端末をUSBでつなぐことでコードレス化を実現した。入力速度,認識精度もLFH3200と変わらず使用することができる。また,ヘッドセットデバイスでは360°から集音してしまうが,ハンドマイクは指向性が強いため,認識率が高いという利点がある。

「AmiVoice Exシリーズ」10周年に合わせ,有線型ハンドマイクの進化の歴史も展示していた。

「AmiVoice Exシリーズ」10周年に合わせ,有線型ハンドマイクの進化の歴史も展示していた。

有線型ハンドマイクと入力速度,精度が変わらないワイヤレスハンドマイク「Philips SpeechMike Air LFH3000」

有線型ハンドマイクと入力速度,精度が変わらないワイヤレスハンドマイク「Philips SpeechMike Air LFH3000」

 

●音声入力にとどまらないシステムの開発へ

アドバンスト・メディアでは,ユーザーからのフィードバックを基に,辞書の充実や機能拡充をこれまでも進めてきた。今後は,電子カルテやほかの診療科に特化した製品を提供している実績を生かし,さまざまな機能を強化しながらニーズを広げていきたいとアピールした。また,現在は音声入力のみの機能となるが,音声で画面の展開や切り替えができるなど,他社との提携も見据えた機能,サービスの開発をしていくという。

 

●お問い合わせ先
株式会社アドバンスト・メディア
住所:〒170-8630 東京都豊島区東池袋3-1-4 サンシャインシティ文化会館6階
TEL:03-5958-1045
URL:http://medical.amivoice.com/

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