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ITEM2015 スリーゼット ブースレポートクリニック向けクラウドサービス「WATARU」の展示を中心に,施設のニーズに対応するソリューションを紹介

2015-4-29

スリーゼットブース

スリーゼットブース

「医療とITの融合で社会に貢献する」を企業理念に掲げるスリーゼット。今回は,カラフルでポップなデザインのブースを出展した。展示は,2015年夏から提供を開始するクリニック向けクラウドサービス「WATARU」(ワタル)を中心に行われた。そのほかにも,医用画像管理ソリューション「Caps-Web」,DICOM GATEWAY「MV-3CS/H-D」,耳鼻咽喉科向け画像ファイリングシステム「EZCap 2.5」,汎用画像管理システム「d-View Ⅱ」などが併せて展示された。(4月18日取材)

スリーゼットのPACSは全国約1700の施設に導入されており,耳鼻咽喉科のクリニックを含めたクリニックが8割を占める。

スリーゼットのPACSは全国約1700の施設に導入されており,耳鼻咽喉科のクリニックを含めたクリニックが8割を占める。

 

●従来の画像管理の不安を解消するクラウドサービス「WATARU」

クリニック向けクラウドサービス「WATARU」は,テクマトリックス(株)とクラウドサービス「NOBORI」プラットフォームに関するOEM契約を締結したことで提供されるクラウド型のデータ管理サービス。NOBORIプラットフォーム採用により,「WATARU-CUBE」という専用アプライアンスを院内に設置することでクラウドサーバへのデータ保存が可能となる。WATARU-CUBEは幅90mm×奥行き225mm×高さ225mmのコンパクトな専用アプライアンス。データセンターでは,オンラインでWATARU-CUBEを常時監視しており障害をリアルタイムで検知する。また,WATARU-CUBE自体がデータセンターとの通信制御・管理,各検査装置からのDICOM受信や院内他システムとの連携などの役割を果たしている。WATARUにより,サーバを設置する必要がなくなるため院内スペースが確保できるほか,サーバの増設や買い換え,容量不足といった問題が軽減される。また,WATARU-CUBEにはHDDに比べ耐障害性が高い500GBのSSDを採用。クラウドサーバのみに保存されている過去画像についても,あらかじめWATARU-CUBEにダウンロードすることで従来のオンプレミス型のPACSと変わらないスムーズなデータ参照が可能となっている。WATARU-CUBE内にデータがある場合は,ビューワの検査リストの一覧上に保存状況を示すマークが出るため,保存場所の確認は容易にできるようになっている。
災害時のデータ確保もクラウド保存のメリットであるが,WATARUはデータが東日本と西日本の2つのデータセンターで二重保存されており,災害時のデータ消失防止措置が施されている。WATARU-CUBE本体はセキュリティボックスとしての機能を有し,データの暗号化・秘密分散化がなされるため,データの機密漏洩に関してもしっかりと対策されている。
また,料金体系はクラウドサーバの使用容量に応じた月額課金制で提供。そのため,初期設備投資も抑制されるというメリットがある。

カラフルでポップな演出により,医療の明るい未来をイメージさせる「WATARU」

カラフルでポップな演出により,医療の明るい未来をイメージさせる「WATARU」

ビューワのマークで保存場所がわかるようになっている。

ビューワのマークで保存場所がわかるようになっている。

   
コンパクトな専用アプライアンス「WATARU-CUBE」

コンパクトな専用アプライアンス「WATARU-CUBE」

 

 

●「使いやすさ」がキーワード。最適なPACS環境を構築できる「Caps-Web」

医用画像管理ソリューション「Caps-Web」は,スタンドアローン運用からオンプレミス型サーバ運用まで可能なWebベースの多機能PACS。直感的な操作と検査画像の比較を簡便に行える点に特長があり,機能のボタンサイズや配置などの画面カスタマイズが可能となっている。CTやMRIなど,画像枚数が多い放射線科のファイリングにも対応。多機能,スピーディというだけでなく,検査リストや患者履歴の一覧にサムネイルが表示されるなど,細かいところでも一覧性が向上するようにデザインされている。
また,CRやマンモグラフィ,CT,MRIなどの各種レポートフォーマットに対応し,定型文登録やテンプレートの活用でレポート作成にかかる手間を軽減する。健診・検診における大量読影に求められる読影画像の高速表示やレポート機能の対応など,多様なニーズに応えることが可能なPACSとなっている。
さらに,マンモグラフィビューワ用の“ハンギングプロトコル機能”が紹介された。ハンギングプロトコル機能は,登録した読影フロー,MLO画像やCC画像,過去画像との比較などを,テンキー操作やボタン操作で行えるもの。展示ではマンモグラフィの読影フローに対応したテンキーが配置され,操作性が体験できるようになっていた。
また,「WATARU」にもCaps-Webと同じビューワが搭載されているため,Caps-WebユーザーはWATARUも導入しやすくなっている。クラウドサーバ運用が希望の場合はWATARU,院内にサーバを置いての運用が希望の場合はCaps-Webと,施設ごとのニーズに合わせたサービスを選択できる。

各種画像の表示に対応できる「Caps-Web」のビューワ。

各種画像の表示に対応できる
「Caps-Web」のビューワ

マンモグラフィの“ハンギングプロトコル機能”として読影フローに対応したテンキー

マンモグラフィの“ハンギングプロトコル機能”として読影フローに対応したテンキー

 

●ユーザーのニーズに対応したさまざまなソリューション

耳鼻咽喉科向け画像ファイリングシステム「EZCap 2.5」は,撮って,すぐに診るという「診撮」(※)をコンセプトにした,耳鼻咽喉科特有のスピード感を実現するファイリングシステム。簡便な操作性で過去画像との比較や多検査画像の一覧表示ができ,各種検査画像はカルテ番号で一元管理することが可能となっている。耳鼻咽喉科でもCRやCTが必須のモダリティとなり,そのニーズに応じて放射線科と同等の一覧性の高いビューワとなっている。また,ここ数年で内視鏡装置がハイビジョンに対応してきた経緯があり,今回はハイビジョン撮影対応のシステムが展示され,より耳鼻咽喉科のニーズに対応できるシステムへと進化した。
そのほかに,DICOM GATEWAY「MV-3CS/H-D」の展示も行われた。MV-3CS/H-Dは,超音波画像や内視鏡画像などの非DICOM画像をDICOM変換し,サーバへ自動転送するもの。DICOM画像非対応の検査機器を買い換えずにデータをサーバに保存できるため,コストの削減が可能となっている。
併せて汎用画像管理システム「d-View Ⅱ」の展示も行われた。
※「診撮」はスリーゼットの登録商標。

ハイビジョン画像に対応した「EZCap 2.5」

ハイビジョン画像に対応した「EZCap 2.5」

非DICOM画像をDICOM変換する「MV-3CS/H-D」

非DICOM画像をDICOM変換する「MV-3CS/H-D」

   
サムネイルがあることで一覧性が向上している「d-View Ⅱ」

サムネイルがあることで一覧性が向上している
「d-View Ⅱ」

 

 

 

●お問い合わせ先
株式会社スリーゼット
住所:〒101-0041 東京都千代田区神田須田町1-24 アイセ神田ビル5F
TEL:03-5289-7531(代表)
URL:www.3zweb.co.jp

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