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ITEM2015 東洋メディック ブースレポート医療現場のニーズに応えるX線骨密度装置や線量計など,各国メーカーの最新ソリューションを展示

2015-4-28

東洋メディック ブース

東洋メディック ブース

世界各国20社を超えるメーカーの医療機器・装置を取り扱う東洋メディックは,X線骨密度測定装置の最上位機種「Horizon A」をはじめ,放射線治療周辺機器,測定装置などを展示した。また,国内の医療現場のニーズに応える自社開発製品を紹介し,「より安全で,より正確」な放射線部門における医療システムの構築などを提案した。(4月17日取材)

●X線骨密度装置Horizonシリーズの最上位機種のHorizon A

米国HOLOGIC社のHorizon Aは,DXA法による,腰椎・大腿骨・全身・ラテラル・前腕骨の骨密度を測定するHorizonシリーズの最上位機種。マルチスライスCTで使用される最新のセラミックディテクタと高周波X線管球が搭載され,体厚のある被検者の検査においても高精細な画像の取得が可能になる。X線管球が小型化されたことでCアーム部もコンパクトになり,ベッドと検出器のクリアランスは60cmを確保。被検者のベッド乗降時の身体的負担と検査時の検出器による圧迫感を軽減する。術者の負担を軽減させる設計デザインも採用されており,ボタン操作1つでベッドとアームが同時に移動し,装置下部につま先の入るスペースを設けることで被検者のポジショニングを容易にするなど,検査効率の向上にもつながる。
「Horizon A」は,HOLOGIC社のみが有するラテラル機能が搭載されており,高精度な仰臥位ラテラル腰椎測定が特長。仰臥位ラテラル腰椎測定によって,従来のAP腰椎測定では避けられなかった腰椎棘突起や高齢者の腹部大動脈石灰沈着による骨密度計算値への影響を解決できる。また,骨密度への変化がいち早く現れる腰椎海綿骨部の正確な測定が可能になることで,研究領域においてはデータ活用の有効性が期待でき,診療現場では治療成果がわかりやすくなることで患者の治療への意欲の維持にも効果があるという。
Horizonシリーズでは,骨粗鬆症の影響による骨折リスクを判定するための各種アプリケーションがそろえられており,症例に応じて的確な撮影の実施から測定・評価,分析までが可能である。比較解析を行うコンペアモードでは,ベースとなる画像に対応する解析領域を自動的に複製し,過去画像とのスキャン比較が容易に行え,オペレータによる誤差をなくせる。また,シリーズに応じ,小児腰椎や大腿骨などの検査では,解析アルゴリズムによって低い骨密度でも自動的に正確な測定ができ,幼児全身撮影では体重3〜10kgまでの小児骨密度測定と体組成解析が行える。
オプションの研究用のアプリケーションも充実している。なかでもHOLOGIC社独自の自動内部リファレンスシステムは,常に正確な骨密度測定値の取得を実現するためにピクセルごとのキャリブレーションを自動的に実行する。内部リファレンスに入力されている既知の値と常に比較することで,スキャンごとのデータピクセルが自動的にキャリブレーションされる。

X線骨密度測定装置「Horizon A」

X線骨密度測定装置「Horizon A」

 

 

●コンパクト設計でマルチモダリティ対応の線量計を紹介

放射線品質管理関連では,ドイツPTW社の多用途線量計「NOMEX Dosemeter」と簡易型線量計「NOMEX Multimeter」が展示された。2種類とも,一般撮影,透視,歯科,CT,マンモグラフィなどの線量品質管理項目をカバーする。NOMEX Dosemeterは160mm×150mm,NOMEX Multimeterは50mm×114mmというコンパクト設計になっている。
NOMEX Multimeterは,半導体検出器が小さな筐体に内蔵されており,X線撮影装置の受け入れテストから日常の品質管理までをサポートする小型マルチメータ計測デバイスである。撮影・透視での主な線量精度は±1.5%以内,マンモグラフィでは±2.5%以内という高い精度を有する。照射野内であれば,筐体をどの向きに置いても正確な計測が可能である。自動スタート・ストップ・リセット機能に加え,40mm Alまでの自動フィルタ補正機能などが搭載されている。また,1回の照射で線量,線量率,パルスごとの線量,パルス,周波数,照射時間,管電圧,総濾過,半価層,管電圧波形,線量率波形を同時に計測することができる。専用ソフトウエアを入れたPCにUSBで簡単に接続でき,品質管理を効率的にわかりやすくサポートする。ソフトは9か国語に対応しており,XMLやCSV形式や波形データでの出力も容易に行える。

簡易型線量計「NOMEX Dosemeter」(左)と「NOMEX Multimeter」(右)

簡易型線量計「NOMEX Dosemeter」(左)と「NOMEX Multimeter」(右)

 

計測データはUSB接続で容易に専用ソフトウエアへ取り込み

計測データはUSB接続で容易に
専用ソフトウエアへ取り込み

25〜45kVのマンモグラフィ用半導体検出器

25〜45kVのマンモグラフィ用半導体検出器

 

●国内初展示となったガントリマウント式の透過型イオンチェンバー「Stealth Chamber」

新製品「Stealth Chamber」は,ドイツIBA Dosimetry社のガントリマウント式の透過型イオンチェンバーとして国内初展示された。3D水ファントムによるコミッショニング測定時のリファレンスチェンバーとして高い測定効率が得られる。
独自透過型設計のイオンチェンバーによって,入射ビーム出力の変動を低減することでSRS/SBRTなどの小さい照射野測定において,より安定した測定が可能になり再現性が向上。また,照射野サイズに応じてチェンバーの交換や位置調節が不要で,ガントリにマウントするだけで測定を開始できる。メーカーごとのアタッチメントが用意されており,アタッチメントにセットされたチェンバーを装置にはめ込むだけ。既存の3D水ファントムシステムで使用可能で,特別なアップグレードは必要なく短時間にセッティングできる。

ガントリマウント式の透過型イオンチェンバー「Stealth Chamber」

ガントリマウント式の透過型イオンチェンバー
「Stealth Chamber」

 

 

●お問い合わせ先
東洋メディック株式会社
住所:東京都新宿区東五軒町2-13
TEL:03-3268-0021
URL:http://www.toyo-medic.co.jp/


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