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  • ITEM2016 ザイオソフト/アミン ブースレポート独自技術PhyZiodynamicsとZiostation2が可能にする先進のアプリケーションを紹介

    2016-4-27

    ザイオソフトブース

    ザイオソフトブース

    ザイオソフト/アミンのブーステーマは,“Navigated by Ziostation2 All the way to your destination!”。ユーザーが3Dワークステーションに求めるものは,職種や診療科によってさまざまだが,Ziostation2はその目的やニーズに合わせて最適な方法を提供し目的地まで到達できるツールであることを展示を通じてアピールした。ブースでは,同社の独自基幹技術であるPhyZiodynamicsを大きくフィーチャーして,そこから展開されるさまざまなソフトウエアやアプリケーション,応用技術を紹介した。展示では,Ziostation2の最新バージョンに搭載された「CT冠動脈石灰化サブトラクション」などの最新のソフトウエアや,「IVRプランニング」(W.I.P.)など今後搭載予定の新機能などをいち早く紹介した。そのほか,単体ソフトウエアとして医療機器認証を受けた3D医用画像処理ソフトウエア「ZioCube」やZiostation2のデータで3Dプリンタで出力された臓器モデルなども展示した。(4月15日取材)

    ブース内でZiostation2の各種ソフトウエアを紹介するプレゼンテーションを実施

    ブース内でZiostation2の各種ソフトウエアを紹介するプレゼンテーションを実施

    PhyZiodynamicsが実現する5つの機能を大スクリーンでアピール

    PhyZiodynamicsが実現する5つの機能を
    大スクリーンでアピール

     

    ●PhyZiodynamics:独自基幹技術としてZiostation2のソフトウエアに適用してさらなる精度向上と機能アップを図る

    PhyZiodynamicsは,ザイオソフトが独自に開発した画像処理技術であり,高度な画像補完技術によって動態の観察や解析,自動計測,ノイズ除去などを可能にする。同社では,PhyZiodynamicsを利用する環境として,2014年からPhyZio Maker ServerとPhyZio Makerを提供しているが,さらにPhyZiodynamicsの4D計測や非剛体位置合わせといった要素技術を,3DワークステーションのZiostation2に搭載されているさまざまなソフトウエアに展開し,解析精度の向上や機能の充実につながっている。ブース内では,PhyZiodynamicsが実現する,“ノイズ低減”,“ダイナミック計測”,“三次元形状認識”,“非剛体位置合わせ”,“4Dモーション解析”の5つの機能を,イメージ映像としてプロジェクタでブース内の180°スクリーンに投影し,PhyZiodynamicsが同社の核となる技術であることをアピールした。

    PhyZiodynamics:非剛体位置合わせ

    PhyZiodynamics:非剛体位置合わせ

     

    ●Ziostation2:PhyZiodynamicsの機能を生かした最新バージョンのソフトウエアや次バージョンの新機能を紹介

    〈CT冠動脈石灰化サブトラクション〉
    64列以上のCTによる冠動脈狭窄の診断は高い診断能を持ち,低侵襲な診断法として普及しているが,石灰化病変がある部分ではCTでは内腔の診断が困難になる。「CT冠動脈石灰化サブトラクション」では,PhyZiodynamicsのアルゴリズムを生かした非剛体位置合わせによって,冠動脈の単純フェーズと造影フェーズをレジストレーションしてサブトラクションを行い,その結果をMIPとVRで表示する。拍動する心臓のレジストレーションには高度な技術が必要となるが,CT冠動脈石灰化サブトラクションでは,PhyZiodynamicsの三次元形状認識とボクセルトラッキングによって高精度の位置合わせとサブトラクションを可能にした。サブトラクションによって,石灰化領域を除いた血管の短軸断面の観察や狭窄率の評価が可能になる。

    CT冠動脈石灰化サブトラクション

    CT冠動脈石灰化サブトラクション

     

    非剛体位置合わせによる高精度なサブトラクション

    非剛体位置合わせによる高精度なサブトラクション

     

    〈CT冠動脈比較解析〉
    「CT冠動脈比較解析」は,CT冠動脈石灰化サブトラクション前後のデータから,冠動脈を自動抽出し,パスを共有して比較表示する。抽出された血管をクリックすることで,MIP,CPR,ストレートビューなどを表示する。サブトラクション前後の切り替え表示,冠動脈の血管パスをシリーズごとに共有して解析ができる。また,位相の異なるデータやCTの再構成関数の異なるデータも同時に読み込むことが可能になっている。最大で20シリーズの読み込みに対応する。

    CT冠動脈比較解析

    CT冠動脈比較解析

     

    サブトラクション前後の画像で比較表示

    サブトラクション前後の画像で比較表示

     

    〈MR心筋T1マッピング〉
    MRIのT1マッピングは,心筋のT1緩和時間をピクセルごとに定量評価してマップ表示する方法である。ガドリニウム造影剤投与前と投与後の血液のT1値のマッピングを行い,血液検査のヘマトクリット値で補正を行うことで心筋のECV(細胞外液分画)が求められ定量的な評価が可能になる。「MR心筋T1マッピング」では,全体,内膜側,外膜側のECVをBull’s Eye Mapで表示する。最新バージョンでは,ROIの自動位置合わせ機能,複数スライスの解析,16セグメント表示などに対応した。T1マッピングの撮像シークエンスには,IR法を用いるMOLLI法やSASHA法があるが,Ziostation2では,再現性が高く今後MRIメーカー各社の対応が進むと予想されるMOLLI法にいち早く対応している。

    MR心筋T1マッピング

    MR心筋T1マッピング

     

    MR心筋T1マッピングでアミロイド沈着を認めた症例

    MR心筋T1マッピングでアミロイド沈着を認めた症例

     

    〈頭部MRA解析(標準搭載)〉
    Ziostation2の標準搭載のソフトウエアとして新たに「頭部MRA解析」が追加された。頭部MRAのデータから血管の観察に必要なマスクを自動抽出して,MIP画像の作成を支援する。撮像されたデータから頭部MRAの形態情報を認識し,眼窩や脳実質以外の領域のマスクを自動的に除外,前方と後方の血管の分離などを行ってMIP画像の観察に適したマスク処理を自動作成する。自動抽出は,血管周囲のみを抽出する手動カットモードと脳実質すべてを抽出する全脳抽出モードを搭載。施設ごとの出力マクロとの組み合わせで画像作成から結果出力までをサポートし,件数が多く作成に手間がかかっていた頭部MRA画像作成を支援し,日常業務での画像作成時間を短縮する。

    〈TAVR術前プランニング〉
    経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR)の術前シミュレーションをサポートする「TAVR術前プランニング」は,カテーテル挿入術のアプローチ(経大腿/経心尖)ごとに最適なワークフローを提供する。経大腿アプローチでは血管の蛇行や狭窄,石灰化の評価,シースサイズの選択シミュレートなど,経心尖アプローチでは心筋の厚みや大動脈弁へのアプローチ角度などが計測できる。さらに,ザイオソフトのPhyZiodynamicsの技術を活用したDynamic ROI機能で心拍で変形する弁輪や,弁輪面と冠動脈起始部との距離などをダイナミックに計測することが可能で,弁輪面の自動抽出などと併せて効率的な術前プランニングを支援する。最新バージョンでは,サーフィスレンダリング表示やデバイスメーカーのプロクタリングシステムに準じた計測箇所やレポート機能など,より使いやすい機能が追加されたほか,計測精度の向上などを図っている。

    TAVR術前プランニング

    TAVR術前プランニング

     

    〈IVRプランニング(W.I.P.)〉
    今後搭載予定の新しいソフトウエアとして,救急や外傷IVRの際の手技の治療プランニングをサポートする「IVRプランニング」(W.I.P.)を紹介した。救急で撮影された全身CTのデータから仮想透視画像を作成,同時に大動脈の自動抽出,分枝血管のパス抽出,その入口部の位置とサイズを自動認識し,出血などの病変部位までの目的血管やルートを仮想透視画像上に表示する。術前や術中に参照することで,解剖の把握や血管撮影装置のCアームの最適なワークアングルの決定などをサポートする。同様の画像は,現在のZiostation2でもマニュアルで作成可能であり,最終日に行われたランチョンセミナーでも紹介された(後述)が,IVRプランニングはそれを自動で作成を可能にするものだ。

    仮想透視画像作成から血管認識までを自動化するIVRプランニング(W.I.P.)

    仮想透視画像作成から血管認識までを自動化するIVRプランニング(W.I.P.)

     

    ●薬機法承認済みのソフトウエアとしてPCにインストールして使用可能な3D画像処理ソフト「ZioCube」を紹介

    ZioCubeは,MPRや各種計測などの2D表示,計測機能,MIPやVR表示のほか仮想内視鏡(VE),曲面任意多断面再構成(CPR)などの3D機能のほか,ワークスペース保存,レポート機能など,Ziostation2の基本的な機能を利用できる3D医用画像処理ソフトウエアである。医療機器ソフトウエアとして薬機法の認証を受けており,専用サイト(https://www.zio.co.jp/products/ziocube/index.html )から申し込むことで,ダウンロードして手持ちのPC(必要条件あり)にインストールして利用可能だ。
    また,手術のシミュレーションや教育目的で3Dプリンタによる臓器モデル作成などのニーズが高まっているが,Ziostation2では,3D画像データから3Dプリンタで出力する際のSTLファイル出力に標準で対応している。ブースではZiostation2の3Dデータから作成された肝臓や脊椎,腎臓などの3Dモデルなどを展示した。

    3D医用画像処理ソフトウエア「ZioCube」

    3D医用画像処理ソフトウエア「ZioCube」

    Ziostation2の基本機能をPCで利用可能

    Ziostation2の基本機能をPCで利用可能

     

    Ziostation2のSTLファイルから3Dプリンタ出力した臓器モデルを展示

    Ziostation2のSTLファイルから3Dプリンタ出力した
    臓器モデルを展示

     

    ●TAVIでのPhyZiodynamics,救急でのZiostation2の臨床応用を講演

    JRCの最終日4月17日(日)には,学会共催ランチョンセミナー28「New Horizon of 4D Imaging」を開催した。中島康雄氏(聖マリアンナ医科大学放射線医学講座)を座長として,慶應義塾大学医学部循環器内科の林田健太郎氏が「TAVIにおけるPhyZiodynamicsの有用性」を,国立病院機構災害医療センター放射線科の一ノ瀬嘉明氏が「救急・IVRを支援するCTデータのポストプロセッシング」を講演した。林田氏は,TAVIにおけるPhyZiodynamicsの有用性について症例を交えて紹介し,4D解析によって包括的な評価が可能になり,弁の動態観察や石灰化の把握によって予後の向上につながると述べた。また,一ノ瀬氏は,救急における仮想透視画像を利用した緊急IVRのルートプランニングについて,Ziostation2のRaysum表示を使った具体的な作成方法と活用を説明して,手技前に確認することで時間短縮や安全性の向上につながると評価した。(講演の詳細については,インナービジョン誌2016年7月号目次裏企画『Front Vision』およびインナビネットのザイオソフトスペシャル に掲載予定)。

     

    ●お問い合わせ先
    ザイオソフト株式会社/アミン株式会社
    TEL:03‐5427-1921
    URL:http://www.zio.co.jp/

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