新生キヤノンメディカルシステムズがめざす継続と進化 
“Made For Life”の実現に向けたさまざまな活動 
瀧口登志夫(キヤノンメディカルシステムズ株式会社 代表取締役社長)

2018-12-20


瀧口登志夫(キヤノンメディカルシステムズ株式会社 代表取締役社長)

技術の融合とシナジー効果の発揮

2018年1月4日,東芝メディカルシステムズから「キヤノンメディカルシステムズ株式会社」に社名変更してから早くも8か月が経過しました。この間,キヤノンのクオリティを支えるさまざまな技術と,われわれが培ってきた技術の融合,シナジー効果の発揮のためにさまざまな活動を続けてまいりました。

国内CT被ばく半減プロジェクトの進展

2011年の本シンポジウムにおいて,国内CT被ばく半減プロジェクトを報告してから8年目となります。現在,国内で稼働する1万3000台のCT装置のうち,5000台に逐次近似応用被ばく低減技術“AIDR 3D”を搭載することができました。引き続き医療被ばくの低減に向けて,被ばく低減技術を搭載したCTを普及させることに努めてまいりたいと思っております。

320列ADCT「Aquilion ONE」の受賞

2017年12月に,「4次元X線CT装置 Aquilion ONEの開発」が第1回日本医療研究開発大賞/厚生労働大臣賞を受賞。続いて,2018年1月には,「臓器の立体かつ動きを撮影でき,低被ばくで環境に優しい,4次元X線CT技術」が第7回ものづくり日本大賞/経済産業大臣賞を受賞しました。
これらの受賞は,われわれの技術の有用性が医療現場で認められ,活用されて,医療に貢献していることが評価されたもので,まさに“Made For Life”を実現したものと考えております。

先進技術の開発と製品化
超高精細CTとAI応用画像再構成法

2017年4月,われわれは超高精細CT「Aquilion Precision」を製品化しました。30年間にわたって変わらなかったCT画像の解像度を2倍以上に向上させ,新たな診断価値を提供できるものと考えております。次世代のGlobal Standard CTをめざすべく,本シンポジウムで超高精細CTの情報発信を続けていきたいと思っております。
また,2018年4月には,新生キヤノンメディカルシステムズが進めるAI技術の製品化の第一弾として,Deep Learning Reconstruction“AiCE”を製品化し,初めて超高精細CT Aquilion Precisionに搭載しました。AiCEは,被ばく低減と画質のバランスにおいて,新しい効果が期待できるものです。
われわれの礎である,ユーザーの皆さまと共に歩み築き上げてきたパートナーシップに基づき,これからも “Made For Life”の理念のもと,医療に貢献し続けていきたいと思っております。

図1 Global Standard CT Symposiumの歩み(2011〜2017年)

図1 Global Standard CT Symposiumの歩み(2011〜2017年)

 

図2 「4次元X線CT装置 Aquilion ONE」が連続受賞

図2 「4次元X線CT装置 Aquilion ONE」が連続受賞


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