技術解説(キヤノンメディカルシステムズ)

2013年8月号

Women's Imaging 2013 最新技術

多彩な技術で乳腺エコーをサポートする超音波診断装置「Aplio 500」

●High Density Beamformingによる先進の高画質

図1 Aplio 500

図1 Aplio 500

「Aplio 500」(図1)は,最新の高速演算プロセッサで大容量のデータを高速処理することにより,高精度な超音波ビームの形成が可能になりました。生体特性(音速など)のばらつきによる方位分解能の劣化を補正し改善する“TSO”(Tissue Specific Optimizer)をはじめとして,空間/周波数コンパウンド技術により空間分解能を向上させる“ApliPure+”,組織の連続性を高め,コントラスト分解能を向上させる“Precision Imaging”により高画質を実現しています。

●多彩な乳腺アプリケーション

1.エラストグラフィ
プローブの軽い圧迫動作により,病変部位の硬さ(弾性)を映像化します。腫瘤性病変と周囲組織の硬さを相対的に比較することができます。プローブの速度をビジュアル化することで,より再現性の高い検査が可能です。

2.Micro Pure
微細な構造物を抽出し,その視認性を向上させるモードです。Differential THIなど,東芝独自の高画質技術による高分解能の画像から,乳腺に特化したフィルタで抽出した微小石灰化などの構造物を,blue layerをバックに浮き上がらせて見やすくするアプリケーションです。

3.造影機能
Micro Flow Imaging(MFI)は,画像ピクセルごとに最大輝度値をキャプチャーするMax Hold処理を行うことにより,血流が乏しい血管形態をつながりよく表示する機能です。生体臓器,もしくはプローブが動くことによる画像のブレをリアルタイムに補正でき,安定した画像を提供します。さらに,Aplio 500には,ピクセルごとに画像の輝度が上昇した時間を監視しマッピングする“Parametric MFI”機能を搭載でき,腫瘍の血行動態の違いを表現することができます。

4.4D
4Dは,三次元のデータをリアルタイムに収集・表示が可能な機能です。造影モードにも対応していますので,腫瘤内の血流,腫瘤と周囲血管との位置関係,腫瘤の形態を三次元的に把握することに期待が持たれています。

 

●問い合わせ先
キヤノンメディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
https://jp.medical.canon/

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