技術解説(キヤノンメディカルシステムズ)

2016年8月号

Women's Imaging 2016 最新技術[Breast Imaging]

ハイエンド超音波診断装置「Aplio400 Platinum Series」

ハイエンド超音波診断装置「Aplio400  Platinum Series」は,高画質を実現する多彩なエンジンを搭載。Bモード画像での診断などはもちろん,超音波ガイド下生検においても高画質を提供,検診から精査まで幅広いシーンで使用が可能です。超音波診断装置の販売開始から50周年を迎え,進化し続ける「Aplio」の最新技術を紹介します。

●Tissue Specific Optimization(TSO)

TSOは,音速の生体特性によるばらつきで方位分解能が低下した際,ボタン1つで簡単に自動調整可能な機能。また,“Precision Imaging”“ApliPure”などの組み合わせで視認性良く微細な画像も提供します。

●Superb Micro-vascular Imaging(SMI)

SMIは,より微細で低流速な血流をとらえる血流イメージング。独自のアルゴリズムで,モーションアーチファクトを除去し低流速血流の視認性を向上します。
また,Bモードとは別にフォーカスを調整できるため,対象血流を感度良くとらえることができます。カラー表示であるcolor-coded SMI(cSMI)は,BモードとSMIの情報が得られるため腫瘤辺縁や境界の血流診断に有用とされています(図1,2)。また,モノクロ表示である“monochrome SMI(mSMI)”はBモードを消し,血流信号のみを表示します。vascularityの有無の最終判断には欠かせない機能です。

図1 乳がんのcSMI画像

図1 乳がんのcSMI画像
腫瘤内に豊富な血流を認める。

 

図2 リンパ節のcSMI画像

図2 リンパ節のcSMI画像
リンパ節内の微小な血流がSMIによってとらえられている。

 

●MicroPure

MicroPureは,さまざまな構造物に埋もれて視認しにくい微小石灰化を,乳腺に特化した特殊なフィルタを用いて視認性を向上させるモード。微小石灰化を描出しにくいという超音波検査の弱点をカバーしました。blue layerをバックに,病変を浮き上がらせて確認しやすくします。

●ブレストソリューション

当社は,超音波診断装置のほか,マンモ装置の“エコースキャンガイド”機能,検診対応の高品質マンモビューア“Rapideye Saqura”,MRIの「ブレストSPEEDER」コイルなどの先進技術で,今日の「いのち」を支え,未来の「いのち」を守るソリューションを提供します。

 

●問い合わせ先
キヤノンメディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
https://jp.medical.canon/

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