技術解説(キヤノンメディカルシステムズ)

2019年8月号

Women's Imaging 2019 最新技術

キヤノンがサポートするチームとしてのブレストケア

近年では,マンモグラフィと乳腺超音波といった併用検査を重要視する動きも出ており,乳がん発見率の向上のために,受診者の期待は大きくなっている。
しかしながら,併用検査において有益な情報を,検査する担当者の間で共有できる機能がない。施設内でレポートを共有する方法は,それなりの費用と時間がかかる。
キヤノンメディカルシステムズでは,それらの問題を簡易的に解決可能な独自機能があるため,本稿にて紹介する。

●エコースキャンガイド(ESG)

CC,MLOから得られる画像から超音波検査にて詳しく検査してほしい部位をマークする。すると,超音波でよく使われているボディマーク上に,プローブを当てる位置が登録される。この画像をDICOM規格に準拠してストレージ,または外部媒体に入れることでサーバに保存することが可能である。そして,超音波検査の前に画像を確認することで,病変の位置や,より詳しく検査したい位置を,マンモグラフィからではなくボディマークによって容易に伝達が可能となる。
さらに,自社製品での連携においては,超音波装置で患者IDを登録すれば自動的にマンモグラフィ画像を取得するので,改めてビューワ前で確認する作業も不要になる(図1)。

図1 ESG運用図

図1 ESG運用図

 

●マンモグラフィ診断支援システム(CAD)

撮影後の画像をCAD端末に送信するだけで,病変と疑われる部位を指摘する。
人間の目ではとらえにくい淡い石灰化を高精度で認識し,さらにはFADやdistortionなどの指摘も行えるため,近年では数多くの読影をこなす医師の支援システムになっている。

これらの機能を組み合わせることで,検査や読影における情報伝達や診断を円滑に行え,包括的なチームとしてのブレストケアが可能となる。

 

【問い合わせ先】
広報室
TEL 0287-26-5100
https://jp.medical.canon

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