ITEM2015 ジェイマックシステム ブースレポート
クラウドPACSソリューション「XTREK F.E.S.T.A」を中心に,4つのコーナーでさまざまなニーズに応えた各種ソリューションを展示


2015-4-24


ジェイマックシステムブース

ジェイマックシステムブース

ジェイマックシステムは,PACSを中心に事業を展開しているが,近年は電子書籍事業や研究活動の支援などのサービス・製品も開発・提供を進めている。今回は,ブースのテーマを「Creating the Ideal Fusion of Medical and Computing」として,同社が2013年から提供しているクラウドPACSソリューション「XTREK F.E.S.T.A」を中心に,「Imaging Solutions」「IT Solutions」「Medical Application & eBook Store Solutions」「遠隔読影 Solutions」の4つのコーナーで医療のニーズに応えたソリューションを展示した。(4月17日取材)

●ジェイマックシステムの基幹事業となるPACSが展示されたImaging Solutions

Imaging Solutionsのコーナーでは,2014年より本格的にサービスを開始したクラウドPACSソリューション「XTREK F.E.S.T.A」を中心に展示が行われた。XTREK F.E.S.T.Aは,設備投資が不要なことによるコスト低減や二重バックアップによるデータ保管の安全性などのクラウド型サービスの利点と,従来のPACSと変わらない使用感というオンプレミス型サービスの利点を併せ持ったシステム。会場では新しいオプションとして“Web検査予約システム”が紹介された。Web検査予約システムは,データセンター経由でCTやMRIなどの検査予約と検査結果画像の閲覧をすることができるシステム。予約する際の電話や,口頭での行き違い・伝達ミスがなくなるとともに,依頼先の病院の受け付け時間に制限されることなく予約することができる。検査結果画像はデータセンター上に保存し,依頼元病院やクリニックの端末で確認することができる。これにより,検査結果画像を収載したメディアを紛失するなどの個人情報流出のリスクが低減され,セキュリティの面でも安全性が高まる。また,今後このようなサービスとして,読影所見もWeb上で閲覧できるような展開を検討している。このほかに,統合画像ビューワ「XTREK VIEW」のMTV計測に対応したマルチモダリティフュージョン“FUSION Plus”をはじめとした専門分野に特化したオプション群や,2015年3月にバージョンアップし,操作性が向上した乳房画像専用ビューワ「XTREK MAMMO」が展示されていた。

クラウド上の画像もワンクリックで表示することができる「XTREK F.E.S.T.A」

クラウド上の画像もワンクリックで表示することができる「XTREK F.E.S.T.A」

過去画像の切り替えがワンクリックでできるため,現在画像と過去画像の比較が容易な「XTREK MAMMO」

過去画像の切り替えがワンクリックでできるため,現在画像と過去画像の比較が容易な「XTREK MAMMO」

 

●RISを中心とした放射線の部門をサポートするためのIT Solutions

IT Solutionsのコーナーでは,2015年1月に正式リリースとなった放射線業務支援システム「ACTRIS ver.2」が展示された。ユーザーごとや端末ごとにレイアウト設定を切り替えることができ,一覧性の高い画面や多彩な情報を1つの画面に集約するなど,レイアウトをカスタマイズしやすい,直感的に使用できるフレキシブルなGUIとなっている。放射線治療管理についても前バージョンから実績を重ね,治療計画装置や治療装置とのオンライン連携を実装した。そのほか,密封小線源管理,カンファレンス管理機能も搭載している。併せて展示されていた検像システム「XTREK QA」でも,今回のバージョンではGUIが見直され,操作性が向上した。XTREK QAでは,検査時の患者IDを,院内PACSで使用している患者IDの情報に置き換える機能も追加されていた。
また,北海道大学病院と共同開発し今後販売予定となっている,治療RIS,治療計画装置,治療装置から出力されるデータを比較・検討する「XTREK V&R」についても紹介した。

ユーザーライクな使用感にカスタマイズできる「ACTRIS ver.2」

ユーザーライクな使用感にカスタマイズできる「ACTRIS ver.2」

GUIの強化で直感的な操作性になった「XTREK QA」

GUIの強化で直感的な操作性になった「XTREK QA」

 

●医療系電子書籍販売コンテンツとして着実な成長を続けるMedical Application & eBook Store Solutions

ジェイマックシステムが運営する電子書籍販売コンテンツ「M2PLUS」は,会員数6万7000人,コンテンツ数1400を超えた国内最大手の医療系電子書籍販売サイト。ブースでは,4月17日に電子書籍の販売が開始されたばかりの『今日の治療薬2015』をはじめとしたさまざまな医学書が積み重なった実物大模型を展示し,医学書をタブレットに集約して持ち運びができるというメリットをアピールしていた。検索機能も特長があり,本文の検索ができるだけでなく,アプリの中にある購入書籍すべてから単語検索ができる。これにより,検索したい記事が掲載されている書籍がわからなくても,書籍も含めてすぐに見つけることができるようになり,利便性が向上している。

PCでもタブレット端末でも見ることができる「M2PLUS」

PCでもタブレット端末でも見ることができる「M2PLUS」

iPadの下の書籍はすべて実物大。紙なら山積みになる医学書が,M2PLUSなら「ギュギュッと」iPad1台に詰め込める。

iPadの下の書籍はすべて実物大。紙なら山積みになる医学書が,M2PLUSなら「ギュギュッと」iPad1台に詰め込める。

 

●読影にとどまらないサービスを展開する遠隔読影Solutions

遠隔読影Solutionsのコーナーでは,「クラウド型遠隔読影ASPサービス」をはじめとした,ジェイマックシステムの子会社であるイーサイトヘルスケアが運営するさまざまなサービスが展示された。今回,コーナーの中心として展示されたイーサイトヘルスケアが提供する「DICOM画像電子抄録サービス」は,学会や研究会の電子抄録(pdf)をクラウドサーバとリンクさせるというもの。電子抄録内にある「DICOM画像リンクボタン」をクリックすることで,クラウドサーバへと接続することができる。このサービスにより,抄録で参照できる画像数が増え,カラー画像にも対応する。さらに,クラウドサーバ上で保管されている各画像のDICOM画像を確認することができるようになり,閲覧できる画像数が飛躍的に増大する。2014年9月に開催された第61回日本消化器画像研究会では,41症例の抄録と6万8644枚のDICOM画像がクラウドサーバ上で閲覧できていた。これらの電子抄録は会期より前に閲覧可能なため,講演前に症例のすべてのDICOM画像を参照することができる。発表スライドに提示されない資料を知ることが可能となり,学会,研究会の討論にパラダイムシフトを起こしていくことが期待されている。また,Web上での症例学習でもDICOM画像電子抄録サービスと同様のサービスの提供を始め,効果的かつ実臨床に沿った画像診断学習を行えるようになっている。

クラウドサーバ上のDICOM画像へとリンクすることで発表で提示されない資料を確認できる「DICOM画像電子抄録サービス」

クラウドサーバ上のDICOM画像へとリンクすることで発表で提示されない資料を確認できる「DICOM画像電子抄録サービス」

「DICOM画像リンクボタン」からクラウドサーバ上のDICOM画像を閲覧できるイーサイトヘルスケア社のWebサービス

「DICOM画像リンクボタン」からクラウドサーバ上のDICOM画像を閲覧できるイーサイトヘルスケア社のWebサービス

 

●お問い合わせ先
株式会社ジェイマックシステム
住所:〒060-0034 札幌市中央区北4条東1丁目2-3 札幌フコク生命ビル10F
TEL:011-221-6262
E-mail sales@j-mac.co.jp
URL:http://www.j-mac.co.jp/

イーサイトヘルスケア株式会社
住所:東京都千代田区神田須田町1丁目16-5 ヒューリック神田ビル2F
TEL:03-3252-1721
URL:http://www.esite-hc.com/


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