RSNA2018 富士フイルム - X-ray 
次世代FPDのためのフレキシブル・センサー・デバイスを技術展示

2018-11-29

富士フイルム

X線装置


高感度パネルの画像処理技術が可能にした超小型X線撮影装置「CALNEO Xair」

高感度パネルの画像処理技術が可能にした
超小型X線撮影装置「CALNEO Xair」

RSNA 2018 X-ray

FUJIFILM Medical Systems USA ,Inc(富士フイルム)は,デジタルX線(DR)のコーナーで携帯型X線撮影装置「CALNEO Xair」,デジタルX線画像診断装置「FUJIFILM DR CALNEO Dual」などをラインアップして紹介した。どちらも国内では発売ずみの製品だが,RSNAでは初出展となる。

CALNEO Xairは,バッテリーを搭載した重さ3.5kgの超小型のX線発生装置で国内では2018年9月に発売された(FDA未承認)。従来のポータブルタイプの装置と比べて約半分の重量と小型化を実現し,在宅医療などスペースの限られる状況でも持ち運びを容易にした。発生器の大幅な小型化が可能になったのは,同社の高感度デジタルX線画像診断装置(カセッテDR)や撮影した画像を最適化する画像処理技術によって少ない線量でも高画質の画像が得られるようになったことが大きい。カセッテDR「FUJIFILM DR CALNEO Smart」では,X線検出器にISS(Irradiation Side Sampling)方式を採用し高感度撮影を実現している。また,“Virtual Grid”では散乱線成分を推測し除去することで,グリッドなしでも高コントラスト画像が得ることができ,病室や在宅などでの撮影でも鮮明な画像が得られる。

高感度パネルの画像処理技術が可能にした超小型X線撮影装置「CALNEO Xair」

高感度パネルの画像処理技術が可能にした超小型X線撮影装置「CALNEO Xair」

 

重さ3.5kgで在宅医療や災害時にも利用できる「CALNEO Xair」

重さ3.5kgで在宅医療や災害時にも利用できる「CALNEO Xair」

 

また,FUJIFILM DR CALNEO Dualは,特性の異なる2種類のX線検出部を積層した「デュアル構造」により,さまざまな画像を取得できるカセッテDR。FUJIFILM DR CALNEO Dualでは,X線エネルギーの吸収感度が異なるCsI(ヨウ化セシウム)とGOS(ガドリニウムオキサイドサルファ)の2種類のX線検出部を重ね合わせて,1回の曝射で2つの画像が収集できる。これによって1回の撮影で通常のX線画像に加え,エネルギーサブトラクション技術を用いて軟部画像と骨強調画像を得ることが特徴だ。
CALNEO XairとCALNEO Dualは,そのコンセプトを含めたデザインが認められ,2018年度のグッドデザイン賞で「グッドデザイン・ベスト100」に選ばれた。

デュアルエネルギー撮影を可能にする「FUJIFILM DR CALNEO Dual」

デュアルエネルギー撮影を可能にする「FUJIFILM DR CALNEO Dual」

 

また,ブース内では技術展示として次世代のフラットパネルディテクタの要素技術である,“フレキシブル・センサー・デバイス”が紹介された。“high sensitivity flexible sensor technology”と名付けられたこの技術は,従来のガラス素子ではなく薄くて柔軟性のある素材を採用し,さらにISS方式を搭載することで高い検出性能を持つ。この素材によって,従来のFPDとは異なるまったく新しいX線検出器の製品化が期待される。

次世代FPDのための要素技術を参考展示

次世代FPDのための要素技術を参考展示

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