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ITEM2017 ジェイマックシステム ブースレポートACTRISの線量管理機能や医療機器・システム研究開発事業のがん治療ナビゲーションシステムなどを中心に,ソリューションの新機能を紹介

2017-4-27

ジェイマックシステムブース

ジェイマックシステムブース

「Get Imagination, Make Innovation.」をコンセプトに研究・開発を進めるジェイマックシステムでは,「XTREK F.E.S.T.A」の最新機能のほか,開発中である「ACTRIS」のCT撮影線量管理機能や,国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の事業で研究開発が進められている「がん治療ナビゲーションシステム」を中心に展示を行った。

●院内データの一元管理を推進するXTREK F.E.S.T.Aの新機能

XTREK F.E.S.T.Aは,統合画像ビューワ「XTREK VIEW」などを搭載した,クラウド環境での医用画像運用をサポートするクラウドPACSソリューション。今回,新規に追加された機能の紹介が行われた。
ビューワ機能の追加では,これまでオンプレミスのみの機能であった心電図や検体検査のビューワ機能が追加され,これらの画像がクラウドで一元管理できるようになった。また,あらかじめ登録した正常画像を任意に呼び出して病変画像と比較できる,正常画像の「登録機能」と「比較機能」も追加された。正常画像と病変画像を取り違えてしまうことがないよう,呼び出した正常画像には別検査であることが一目でわかるような工夫もされている。
マンモグラフィのアプリケーションである“PMView”もバージョンアップし,“Auto ROI”機能と“Scatter Plot”機能が追加された。Auto ROI機能は,病変部をクリックすると自動的に病変部のエリアをROIで囲い,値の最も高い箇所を自動的にプロットする。Scatter Plot機能は,このAuto ROIで指定したエリアの造影パターンをピクセルごとにマッピングする機能で,washout強度と早期相の立ち上がりの散布図を自動で作成する。このマッピングでは,悪性度の高いピクセルをクリックすると,該当するROIの部分を自動的にプロットする連携機能もついており,ROIでプロットした部分のkinetic curveとtime intensity curveを表示する機能もついている。
また,PET/CTの検査間の同期やフュージョン機能が追加されたほか,レポートシステムの追加機能として“診断別集計機能”を紹介した。診断別集計機能は,医師が入力したデータを病変別や検査年別,年齢別など,さまざまな条件で自動的に抽出し,データベースに登録して集計するもの。集計されたデータはグラフ化・数値化したりすることができるほか,入力したレポートの単語を同社の電子書籍サービス「M2PLUS」の“LiveStack”と連携して,単語の記載がある文献を検索,閲覧することができる。

XTREK F.E.S.T.AのXTREK VIEW。MFERビューワや検体検査のビューワが追加された。

XTREK F.E.S.T.AのXTREK VIEW。MFERビューワや検体検査のビューワが追加された。

正常画像の比較画像(左)と登録画像(右)。正常画像(比較画像の右下)を赤いアラートで表示

正常画像の比較画像(左)と登録画像(右)。正常画像(比較画像の右下)を赤いアラートで表示

   
PMViewのAuto ROI機能とScatter Plot機能。自動で病変部のROIを描出し,造影パターンをマッピングする。

PMViewのAuto ROI機能とScatter Plot機能。自動で病変部のROIを描出し,造影パターンをマッピングする。

診断別集計機能。さまざまな条件で集計できるほか,LiveStackとも連携できる。

診断別集計機能。さまざまな条件で集計できるほか,LiveStackとも連携できる。

 

●収集・分析・検証・活用までを包括したACTRISの線量管理機能

ACTRISでは,2017年秋リリース予定の新機能として,CT撮影線量管理機能(W.I.P.)の展示が行われた。ACTRISは,放射線部門における情報を一元管理し,検査予約・状況確認などを可能にする放射線部門業務支援システム。ユーザーインターフェースのカスタマイズ性の高さが特長で,表示したい情報を1つの画面に集約できる。
今回展示された線量管理機能は,撮影時の線量管理を重視したもので,ACTRISを中心として線量管理を行い,そのデータを活用する機能を有することが特長となっている。
本機能では,撮影時の線量情報(DICOM RDSR),画像のタグ情報,そしてRIS情報を収集し,データベースを構築する。収集方法はCT装置からACTRISに直接送るほか,検像システムやPACSから送るなど,施設ごとの運用に合わせて変えることができる。
収集した線量情報は,集計比較機能として,箱ひげ図を使ってさまざまな条件の中から施設ごとに比べたい条件で比較することが可能。この箱ひげ図から,さらに詳細な散布図やヒストグラムの表示が可能となっており,箱ひげ図ではわからないような外れ値も簡単に検討・分析することができるようになっている。また,DRLs 2015の線量情報を搭載し,自施設との線量比較を容易に行える。
分析した情報を用いて施設で線量の推奨範囲を設定することが可能で,推奨範囲を超えた外れ値を検知しアラートを表示することができるなど,検証した情報をフィードバックし,次回撮影時に活用できるような機能が搭載されている。

線量管理機能の箱ひげ図

線量管理機能の箱ひげ図

箱ひげ図から,散布図やヒストグラムが表示でき,詳細な分析が可能となっている。

箱ひげ図から,散布図やヒストグラムが表示でき,詳細な分析が可能となっている。

   
DRLs 2015の線量情報が搭載され,容易に比較が可能

DRLs 2015の線量情報が搭載され,容易に比較が可能

将来的にSSDEを自動で算出できる機能の搭載が予定されている。

将来的にSSDEを自動で算出できる機能の搭載が予定されている。

 

●AMEDの研究開発事業がん治療ナビゲーションシステム

ブースでは,AMEDの「未来医療を実現する医療機器・システム研究開発事業」として,ジェイマックシステムが担当するがん治療ナビゲーションシステム(W.I.P.)が展示された。
これは,部位やキーワード,症状などを入力すると,がんの治療情報として治療方法や治療の平均・最長・最短日数,費用などを検索できるシステム。当初は院内や家庭でのシステム運用を想定しているが,将来的にはクラウド上にデータを集約し,施設ごとに比較するといった構想もある。このシステムは治療方法から施設まで,患者にさまざまな情報の中から最善の情報を提示するシステムをめざしている。これにより,患者自身で治療方法や施設を選択できるほか,施設ごとに特化した治療を行いやすくなるという利点が考えられる。
今回の展示は,AMEDの事業計画の中の一部で,最終的には「がん診断・治療ナビゲーションシステム」という複数のシステム連携の中で市場展開が予定されているソリューションとなる。

AMEDの開発プロジェクト,がん治療ナビゲーションシステム

AMEDの開発プロジェクト,がん治療ナビゲーションシステム

がん治療ナビゲーションシステムのトップ画面。直感的に理解しやすくなっている。

がん治療ナビゲーションシステムのトップ画面。直感的に理解しやすくなっている。

 

●国際展開が進むイーサイトヘルスケアの事業

そのほかに,「クラウド型遠隔読影支援ASPサービス」を展開する子会社のイーサイトヘルスケアの事業として,厚生労働省の医療技術等国際展開推進事業で行っているベトナムの小児がん病院における「国際医療支援コンサルトシステム」の展開を紹介した。これは,医療過疎地における医療支援を促進するもので,従来から行われていた人的支援を拡張する形で導入し,より良い医療を日常的に提供,輸出していくことを目的に行われている。今後はミャンマーなど,他地域への展開も予定されている。
また,医療用電子書籍サービスの「M2PLUS」では,イーサイトヘルスケアのサービスである「神田塾」の勉強会症例を厳選し,講義映像とテキストを組み合わせた電子書籍『目を鍛える胸部写真アカデミー〜佐藤雅史先生の講義映像付き〜』などの展示が行われた。

M2PLUSの電子書籍。イーサイトヘルスケアと連携し配信動画を閲覧できる電子書籍も販売されている。

M2PLUSの電子書籍。イーサイトヘルスケアと連携し配信動画を閲覧できる電子書籍も販売されている。

 

 

●お問い合わせ先
株式会社ジェイマックシステム
住所:〒060-0034 札幌市中央区北4条東1丁目2-3 札幌フコク生命ビル10F
TEL:011-221-6262
E-mail:sales@j-mac.co.jp
URL:http://www.j-mac.co.jp/


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