2025-12-2
GE HealthCare(GEヘルスケア)ブース
GE HealthCare(GEヘルスケア)は今回,“Our Boldest Ideas Yet今までにない大胆なアイデア)”をテーマに掲げて,40以上の製品・技術を披露。アンベールイベントなどで盛り上がった。特に,独自のディープシリコン検出器を採用したフォトンカウンティングCT「Photonova Spectra」やハイパワーの3T MRI「SIGNA Bolt」,ヘリウムフリーをうたう1.5T MRI「SIGNA Sprint with Freelium」が登場(いずれも薬機法未承認)。ブースに詰めかけた参加者の関心を集めた。
中でも最大の注目の的となったのは,フォトンカウンティングCTのPhotonova Spectraだろう。Photonova Spectraに搭載されるディープシリコン検出器は優れたエネルギー分別能を有しており,高コントラストの画像を提供する。検出器サイズ4cmと8cmの2機種をラインアップ。空間分解能0.12mmを実現している。
MRIの新製品,3TのSIGNA Boltは,傾斜磁場強度80mT/m,スリューレート200T/m/sの研究機クラスのハイパワー臨床機。そのセリングポイントは,新開発のオペレーションシステム「SIGNA One」だ。CTでは普及している天井カメラユニットをMRIにも採用。カメラの情報を基に自動でアイソセンタに撮像部位を移動することで,ポジショニング操作を撮影室内で完結できる。一方,SIGNA Sprint with Freeliumは,ヘリウム使用量を99%削減する「Freelium」マグネットを採用する。密閉型構造を採用することでヘリウム量を約99%削減し,クエンチパイプを不要にした。さらに,ソフトウェアのアップデートも発表し,「Sonic DL 3D」が最高12倍速の高速化している。
血管撮影装置にも新製品が登場した。「Allia Moveo」(薬機法未承認)は,従来機種「Allia IGS 7」からデザイン・設計を刷新。ケーブルフリーの自走式Cアームの採用により,天井に機器を配置せずに清潔を保てるほか,移動させやすく,患者へのアクセス性も向上させている。
Women's Healthのコーナーでは,日本では2025年4月に発表された「Pristina Via」の最新モデル(薬機法未承認)と,それに搭載される新たな3Dマンモグラフィ再構成技術「Pristina Recon DL」が耳目を集めた。RSNA 2025直前に,米国食品医薬局(FDA)の承認を得たばかりの新技術で,ディープラーニングにより画像ノイズを低減。また,トモシンセシスだけでなく合成2D画像の画質も最適化し,読影時間の短縮化を図ることが可能だ。
核医学(MI)では,PET/CT「Omni Legend」の視野サイズが従来の32cmから128cmへと拡大したモデル「Omni Legend Total Body PET/CT」(薬機法未承認)を紹介した。Whole-body PET/CTの撮像時間を大幅に短縮。また薬剤投与量も90%削減可能である。一方,SPECT/CTは,4D撮像に対応した「StarGuide GX」(薬機法未承認)を発表した。「dual-side CZT」検出器により,低エネルギーから最大500keVまで全エネルギー帯に対応する。
ディープシリコン検出器採用のフォトンカウンティングCT
「Photonova Spectra」(薬機法未承認)
「SIGNA One」搭載のハイパワーの3T MRI「SIGNA Bolt」(薬機法未承認)
ヘリウム使用量を99%削減した1.5T MRI「SIGNA Sprint with Freelium」(薬機法未承認)
ケーブルフリーのCアームを採用した「Allia Moveo」(薬機法未承認)
術者のワークフローを効率化するマンモグラフィ「Pristina Via」(薬機法未承認)
視野サイズ128cmのPET/CT「Omni Legend Total Body PET/CT」(薬機法未承認)
4D撮像に対応した「StarGuide GX」(薬機法未承認)
