2025-12-1
Siemens Healthineersブース
Siemens Healthineersは,これまで数々の独創的かつ優れた製品を開発し,放射線医療の世界を牽引し続けてきたと言っても過言ではない。Dual Source CTやフォトンカウンティングCT(PCD-CT),1.5TヘリウムフリーMRI,MR-PETなど,さまざまな技術革新によって業界に新風をもたらすとともに,医療課題の解決へとつなげてきた。こうした背景を踏まえた上で,今回,Siemens Healthineersが新たに打ち出したのは,“AI-Powered Pathways”というテーマである。モダリティを中心に医療をとらえるのではなく,疾患を主軸に据えて,スクリーニングから診断,治療計画,治療,フォローアップまでを一つのフローとし,疾患やシーンに合った適切なソリューションを提供していくという考え方である。そして,その実現に欠かせないのが人工知能(AI)であると位置づけられている。今回の展示では,このテーマを前面に押し出したエリアがブース中央に設けられた。がん,脳卒中,心疾患,神経変性疾患という4つに焦点を当て,床に映し出された(1)Early Detection & Differential Diagnosis,(2)Diagnosis & Therapy Planning,(3)AI Experience Hub,(4)Therapy & Follow-upという文字に沿って進みつつ,その近くのモニタでSiemens Healthineersの製品を用いた診療の流れを確認できるのが大きな特徴だ。
また,展示会初日の午前には,MRIの新製品として,IVRに対応するヘリウムフリー0.55T MRI「MAGNETOM Free.XL」のアンベールと,血管撮影装置「ARTISシリーズ」の新製品8機種を紹介するイベントが行われた。
MAGNETOM Free.XLはガントリ開口部が100cm,中心部は80cmで,IVRを行いやすい設計となっている。
ARTISシリーズでは,最大の特長として,AIを用いて画像のノイズを除去する画像再構成法である「OPTIQ AI」が紹介された。
CTのコーナーでは,Dual SourceのPCD-CT「NAEOTOM Alpha.Peak」とSingle SourceのPCD-CT「NAEOTOM Alpha.Prime」,頭部専用のモバイルCT「SOMATOM On.site」が展示された。CTにおいてはAIが幅広く活用されており,検査の自動化や読影支援,レポーティングの支援機能などによって,検査者や読影者の技量を問わず良好な結果を得ることができる。
これらのほか,核医学のコーナーでは,PET-CT「BIOGRAPH Trinion.X」が展示された。従来は検出器が18cmと24cmの2種類であったが,新たに36cmと48cmにアップグレード可能となった。
“AI-Powered Pathways”というテーマを掲げたエリアをブース中央に設置
IVRに対応するヘリウムフリー0.55T MRI「MAGNETOM Free.XL」
血管撮影装置「ARTISシリーズ」の新製品として8製品をラインアップ
AIを用いて画像のノイズを除去する画像再構成法「OPTIQ AI」
Dual SourceのPCD-CT「NAEOTOM Alpha.Peak」
幅広い検出器へのアップグレードが可能になったPET-CT「BIOGRAPH Trinion.X」
